『ドラゴンボール』フルボッコのフラグ? あっさり敗北した“ビッグマウスキャラ”たち

『ドラゴンボール』“ビッグマウスキャラ”といえば?【写真:Getty Images】

「あっというまに白目をむかせてやろう」「てめえのワナにまんまとかかってやる」

世界中のファンから支持されている「週刊少年ジャンプ」(集英社)のレジェンド作品『ドラゴンボール』(作:鳥山明)。醍醐味といえば迫力満点のバトルアクションだが、各キャラによる戦闘直前や戦闘中のセリフのかけ合いも見どころのひとつだ。中でも定番なのが「ビッグマウスの後にあっさり負ける」という流れだろう。今回は強気な発言をするものの、あっさり負けてしまった『ドラゴンボール』のキャラ3人をご紹介しよう。

ビッグマウスなキャラと聞いてまず思い出すのは『ドラゴンボール』初期から登場している「狼牙風風拳」「繰気弾」の使い手として有名なヤムチャだろう。強気な発言が目立つものの、戦いでは負けていることが多い。例えばコミックス10巻から始まる第22回天下一武道会では、天津飯と戦う前に「あっというまに白目をむかせてやろう」と発言していたが、天津飯に気絶させられた上に左足を折られて完敗。

また、ヤムチャの敗北で最も有名なのが、コミックス18巻で描かれている「栽培マン」との戦いだろう。「ここらでおあそびはいいかげんにしろってとこをみせてやりたい」と言って栽培マンとの戦いに名乗り出たが、仕留め損ねた1匹の自爆に巻き込まれて死亡した。強気な発言後に負けるというパターンを定着させた名シーンでもある。

しかし、やられ役としての印象が強いのはヤムチャのほかに「ベジータ」と答えるファンも少なくない。例えばナメック星が舞台の「フリーザ編」で強敵が続々と登場した際、パワーアップしたことで過信したベジータがフリーザの側近であるザーボンとの初戦で負けている様子がコミックス22巻で描かれている。

バトル中に「動きが止まってみえるぞ」と余裕を見せていたが、ザーボンが変身してパワーアップすると、圧倒的な力の差で敗北。また、その後も大口を叩くという悪い癖が出た「セル編」(コミックス32巻)では、興味本位で最終形態のセルと戦いたいがために「てめえのワナにまんまとかかってやる」といって第2形態のセルに人造人間18号を吸収させてしまう。

その後に完全体セルと戦うも、もてあそばれた挙句に数発の攻撃で意気消沈。第2形態の段階でベジータがセルを倒していれば、被害を最小限にすることができたはずと思っているのは筆者だけではないだろう。

ここまでヤムチャとベジータを紹介したが、ビッグマウス後の負けがほぼ確定しているキャラがいる。それは格闘技の世界チャンピオンの「ミスター・サタン」だ。

コミックス32巻にて、セルが主催する武道大会「セルゲーム」に乗り込んだサタンは「計算が狂ってしまったセルに同情するぜ」とビッグマウスを吐いたが、いざ戦いが始まればセルのひと振りで試合終了。その後も仮病を使って戦いを拒否をしたものの、最終的にセルは孫悟飯に倒されたが、なぜかサタンの手柄に。

コミックス36巻から始まる「魔人ブウ編」でも、ブウに対して大口を叩くも命を失わず、最後は悟空によってブウを撃破するも、これもまたサタンの手柄になり地球を救った英雄と讃えられた。ネタ枠として定着したキャラだが、ヤムチャやベジータと違って、強運であるためかビッグマウスの後に死んでいない(悪党の男に発砲されて死にかけるも魔人ブウによって回復)。

また魔人ブウ撃破のために元気玉を蓄える際は、サタンのひと言によって地球人から大量の気が集まった。つまりサタンは、ブウ撃破に貢献した救世主といっても過言ではないだろう。

ビッグマウスは負けるための伏線になりつつあるが、強気な発言のおかげでバトルをより白熱したものにしてくれている。今回紹介した3人の功績は決して小さなものではないだろう。カキMONO.1

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