ザ・メモリアルトーナメントとファーガソン記者の表彰

ダグ・ファーガソン記者。パーカーの下は…定番のアロハシャツ(撮影/田辺安啓(JJ))

「ザ・メモリアルトーナメント」はメジャー歴代最多18勝のジャック・ニクラスが主催するトーナメントで、ニクラスが生まれ育ったオハイオ州コロンバス郊外のミュアフィールドビレッジGCで行われる。同コースはニクラスのホームコース。今はフロリダ在住だが、昔はコースに隣接した邸宅に住んでいた。まさにお膝元の大会だ。

大会の練習日にはゴルフ界に貢献した人物を表彰する習わしがある。今年はジュリ・インクスターとトム・ワイスコフ氏(故人)、そしてジャーナリスト賞としてAP通信のダグ・ファーガンソン記者が表彰された。インクスターとワイスコフはご存知の方も多いと思うが、ファーガソン記者を知る方は多くないだろう。

彼は業界では有名で、2000年代当初からゴルフ担当を務めている。選手の信頼が厚く、同じ記者や関係者からも一目置かれる存在だ。朝、誰もいないと思ってメディアセンターに行くと、すでにスターバックスのコーヒーを飲みながら原稿を書いている場面に遭遇することは日常茶飯事だ。こんなふうに書くと、スクープを連発する“仕事の鬼”のようで近寄り難いオーラを発しているように思えるが、温和でジョーク好き。いつも短パンにアロハシャツというラフなスタイルがトレードマークになっている。

表彰式には珍しいスーツ姿で出席した(撮影/田辺安啓(JJ))

水曜日に練習場の特設会場で表彰式に登場したファーガソン記者は、珍しくネクタイにスーツ姿だったが、翌日はアロハシャツに戻った。メディアセンターの壁には表彰された歴々が肖像画入りの盾に収まっているが、彼だけはアロハシャツ姿だ。ちなみに、2003年のジャーナリスト賞では日本の岩田貞雄氏(故人)が表彰された。また、来年はニクラス氏の妻、バーバラさんが表彰される。

近くにはジャック・ニクラス博物館(撮影/田辺安啓(JJ))

コロンバスには、ニクラスの通ったオハイオ州立大学(OSU)があり、そのキャンパスの近くにニクラス博物館がある。数々の思い出の品やトロフィー、逸話などが紹介され、日本の広告まで展示されているので、近くに行かれた際にはぜひ立ち寄ってみてほしい。

◇田邉安啓(JJ)
福井県出身。ニューヨークを拠点にゴルフカメラマンとして活動する。1991年に渡米し、大学卒業後の96年から米国のゴルフ場で勤務した。98年からゴルフカメラマンとして、PGAツアーやLPGAツアーを撮影。現在は年間30試合以上を取材。

ニッサンCMのポスターも(撮影/田辺安啓(JJ))
元エース1Wはパーシモン(撮影/田辺安啓(JJ))
数え切れないトロフィーや盾(撮影/田辺安啓(JJ))
赤ちゃんのジャック(撮影/田辺安啓(JJ))
豪華な作り(撮影/田辺安啓(JJ))
メディアセンターには歴代名物記者の盾がずらり(撮影/田辺安啓(JJ))
壁に飾られた盾でもアロハシャツ(撮影/田辺安啓(JJ))

© 株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン