メキシコ次期大統領、司法改革推進に意欲 ペソ2%下落

Raul Cortes Ana Isabel Martinez

[メキシコシティ 10日 ロイター] - メキシコのシェインバウム次期大統領は10日、司法制度改革を含む憲法改正案を次期議会の開会前に討議にかける意向を示した。

ロペスオブラドール現大統領との会談後、司法制度改革や社会保障給付の増額などが議会で最初に可決される可能性があると述べた。

これを受け、通貨ペソは海外市場で2%近く下落した。

一部の措置はロペスオブラドール氏が2月に発表した憲法改正案の一環。同案には主要な規制機関の廃止も盛り込まれていた。

当時は市場の動揺につながらなかったが、2日に行われた総選挙で与党連合が下院で憲法改正に必要な圧倒的多数(スーパーマジョリティー)を獲得したことを受け、市場は警戒感を強めている。

与党連合は上院ではスーパーマジョリティーにわずかに及ばなかった。ただ、アナリストは交渉を通じて必要な票を確保できる可能性が高いとみている。

新議会は9月に始まるが、シェインバウム氏の就任は10月のため、ロペスオブラドール氏が改革実現を目指す可能性がある。

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