ゾウが名前で呼び合う可能性、米研究者が発表 社会的絆示唆か

Will Dunham

[ワシントン 10日 ロイター] - 野生のアフリカゾウが名前のようなもので互いに呼びかけ合っているとする研究結果が10日、英科学誌ネイチャー・エコロジー・アンド・エボリューションに発表された。

研究はコーネル大学の行動生態学者ミッキー・パルド氏らがケニアのアフリカサバンナゾウを対象に行った。アンボセリ国立公園とサンブル国立保護区に生息する100頭以上のゾウの鳴き声を分析した。

機械学習モデルを用いて調べたところ、これらの鳴き声に特定のゾウを対象とする名前に似た要素があることが判明。17頭にさまざまなゾウを指すとみられる音を聞かせ、どう反応するかをテストした。

その結果、ゾウは自分を指す音の呼びかけに平均してより強く反応。他のゾウに向けられた呼びかけよりも、より熱心に行動したり、より多くの声を上げたりする傾向があったという。

パルド氏は「ゾウがお互いを個人として呼び合うことは、異なる多くの社会的絆を維持する重要性を浮き彫りにしている」と述べた。

© ロイター