「ライド・オン」70歳ジャッキー・チェンのアクションと私生活を詰め込んだ〝赤裸々半生〟

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【ニュースシネマパラダイス】どうも! 有村昆です。東京都知事選(20日告示、7月7日投開票)に蓮舫参議院議員(56)が出馬を表明しました。ところが、2日に行った街頭演説で選挙への支援を呼びかけたことが公職選挙法違反であると指摘されるなど、早くも都知事選が大きな注目を集めていますね。7月に72歳を迎える現職の小池百合子都知事(71)も3選に向け出馬の意向を固めていると報じられています。ベテラン現職の続投か、次世代リーダーの当選か。首都東京の行く先を決める都知事選、私も注視していきたいと思います。

今週は「70歳でもまだまだやれる」。そんな共通のメッセージを感じさせる作品として5月31日公開の新作映画「ライド・オン」を紹介します。
主演は今年70歳を迎えた香港映画の大スター、ジャッキー・チェン。今作は彼の50周年記念作品で、「人生の集大成」と銘打ったアクション大作です。
ジャッキーが演じるのは、かつて香港映画界伝説のスタントマンとも言われた男ルオ・ジーロン。ケガにより第一線から退き、つつましい生活を送っていた彼が愛する娘と馬のために再起をかけてスタントに挑戦するというお話です。
見どころの一つとなるのが、映画のあちこちにジャッキーの名作アクションのオマージュがちりばめられている点です。「あ、ここ『酔拳2』だ、ここ『プロジェクトA』だ!」と映画ファン、ジャッキーファンは終始ニヤニヤです。

さらに、この作品はジャッキーの人生自体を投影した映画でもあります。ルオは現役時代に多忙を極めていて家庭を顧みることが全くできなかったという設定なのですが、ジャッキーと彼の子供との関係がまさにそうなんですよね。子供がすでに中学生であることを知らずに、小学校に迎えに行ってしまったことがあるほどです。そのようなプライベートな部分まで、ジャッキーの半生を赤裸々に描いています。熟練のアクションとスターの私生活、その両方を詰め込んだ彼の人生の集大成と呼ぶにふさわしい一作になっていると思います。

70歳と聞くとついおじいちゃん・おばあちゃんをイメージしてしまいがちですが、今のシニアは本当にパワフル! ジャッキーも小池都知事もまだまだ元気もりもりで、人生100年時代、生涯現役の先頭を走っているみたいですよね。70歳でも輝きを失わないジャッキーのアクションをぜひ映画館でご覧ください。

☆ありむら・こん 1976年7月2日生まれ。マレーシア出身。玉川大学文学部芸術学科卒業。ローカル局のラジオDJからキャリアをスタートさせ、その後映画コメンテーターとしてテレビ番組やイベントに引っ張りだこに。最新作からB級映画まで年間500本の作品を鑑賞。ユーチューブチャンネル「有村昆のアリコンch」で紹介している。

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