外国人女性が日本の大人に驚いたこと 住んでみて不思議に思った母国との違いとは

ニュージーランド出身のアナさん【写真提供:アナ】

日本に住む外国人は年々増加。出入国在留管理庁が発表した、「外国人の在留状況」によると、外国人登録者数は2010年末で約209万人でしたが、2021年末には約276万人と大幅に増加しています。日本の文化に馴染もうとする一方で、住んでいると“不思議に思うこと”もあるようです。日本に住んで2年のニュージーランド人女性に話を伺いました。

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数か月に一度参加している英語クラブで感じた“日本人の不思議”

ニュージーランド出身のアナさんは中学、高校の外国語指導助手として働いています。中学生の頃から日本に興味を持ち、日本語を学び始めたアナさん。旅行で2度訪日したのち、交換留学生として5か月ほど栃木県で暮らしました。母国の大学で教育学を学んだのち日本へ移住。埼玉県に住んで2年ほどになります。

アナさんは仕事とは別に、数か月に1回、英語クラブに参加し、英語を学ぶ日本人と交流しています。そこではさまざまなテーマについて、英語でディスカッションを行っています。

「あるとき、パレスチナ情勢がテーマになったことがありました。私の所属する英語クラブの部員さんたちは、日頃から国際的な出来事についてよく勉強されているし、関心も持っています。その一方で、疑問に感じたことがありました」

アナさんによると、日本で暮らし始めてみて、一般的な大人の多くが「国際情勢にあまり関心がない」ことに気づいたそうです。

「テレビのニュースで、国際情勢が取り上げられないことも理由のひとつかもしれませんね。ニュージーランドも日本と同じ島国ですが、移民が多いし、世界情勢についてもっとオープンに報道され、議論されています」

今後、日本にも移民が増えていくことが予想されます。「もっと外の世界に目を向け、テレビから発信される情報を受け取るだけではなく、SNSを駆使して自分から情報を取りに行く、知りに行くという姿勢を持ってもいいのではないかなと思います」とアナさん。教育者として、日本の歴史や文化をもっと学んだうえで、世界に目を向けて活躍する日本の子どもを育てたいという夢を持っています。

世界に目を向け、よりグローバルな感覚を養っていくことは、多くの日本人に求められることなのかもしれませんね。

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