日航、トラブル多発で再発防止策 「立ち止まれる環境なかった」

国交省で再発防止策を提出し、取材に応じる日航の鳥取三津子社長=11日午後

 安全運航に関わるトラブルが相次いだとして、日航は11日、国土交通省に再発防止策を提出した。原因を「現場が安全を大前提として、トラブル時に立ち止まれる環境がつくれていなかった」などと分析。社員の安全意識を高めることや、経営側による現場の実態把握を進めるとしている。

 日航では5月、福岡空港で許可がないまま滑走路手前の停止線を越えたり、羽田空港の駐機場で日航機同士が接触したりする事案があった。

 報告書では、滑走路誤進入事案の原因について、パイロットに遅延のプレッシャーがあったことなどを挙げ「定時性より安全性を優先し、必要があれば立ち止まって確認することを浸透させていなかった」とした。

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