全国でも数例 建設中の木造3階建て校舎に見学者360人 六戸学園(青森・六戸町) 

工事が進む六戸学園校舎で、2階の教室部分を見学する参加者=11日、六戸町

 来年度の開校に向けて建築工事が進む青森県六戸町の9年制義務教育学校「六戸学園」で11日、県内自治体職員や全国の建築業者ら約360人を招いた見学会が行われた。校舎は全国的にも珍しい木造3階建てで、骨組みが完成しつつある。参加者はむき出しの巨大な柱や梁(はり)を間近に観察した。

 見学会は、森林組合などでつくる三八・上北流域林業活性化センターが中心となって開いた。

 木材の加工や供給を担うファーストウッド(本社東京)、木材を組み立てる工事を担うSMB建材(同)の担当者らが専門的な技術や木造の強みを説明した。

 木造3階建て校舎は、全国でも数例しかないという。六戸学園の延べ床面積は約1万2千平方メートル。カラマツやスギを使っており、87%を県産材で賄う。体育館や図書館を含む全体の工事の進捗(しんちょく)率は40%弱という。

 参加者は校舎2、3階の廊下や教室に使われるスペースを見学。柱に触れてみたり、担当者に質問したりしていた。

 六戸町の円子富浩副町長は「全国から関心を持って集まっていただき町としてもうれしい」と話した。

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