「我々はずっと処刑台の上にいた」韓国に敗れて絶体絶命の中国代表が演じた“奇跡の生還”に母国メディアも大興奮!「0-1で耐えたのが大きい」【W杯予選】

最終日、最大のドラマはグループCで起こった。

現地6月11日、北中米ワールドカップ・アジア2次予選最終戦が各地で行なわれ、日本代表は広島でシリアを5-0で下して6連勝を達成。24得点・無失点という圧巻の内容で締め、9月からスタートする最終予選に向けて弾みをつけた。

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同じく前節で最終予選出場を決めていた韓国は本拠地に中国を迎えた。最終予選でのポット1確保のためにも負けられない韓国は、ソン・フンミンやイ・ガンイン、ファン・ヒチャンら錚々たるメンバーをスタメンに投じる必勝体制。61分にそのイ・ガンインが挙げた決勝点で1-0の勝利を飾った。

窮地に追い込まれたのは中国だ。引き分けでも最終予選進出が決まったが痛恨の黒星。2位の座は維持したものの勝点は8のままで、得失点差は±0に下落した。中国を猛追するのが3位のタイで、1時間半遅れでキックオフされるシンガポール戦を前に勝点5の得失点差が-2。つまり「3点差以上」で勝てば順位を逆転できるシチュエーションにあった。

だが試合は、タイが1-1から終盤に2点を奪って追いすがるも、スコアは3-1で終了。わずかに1点及ばなかった。勝点、得失点差、総得点のすべてで中国と並んだが、直接対決の結果が1分け1敗だったため涙を呑んだ。シュート数はタイから見て35本対10本。シンガポールのGKハッサン・サニーのビッグセーブ連発がなければ、結果は大きく違っていただろう。

中国メディア『捜狐体育』からは安堵の声が漏れた。「もはや命運尽きたと思われたが、奇跡のような結果に歓喜した。ゲーム終盤、我々ファンはずっと処刑台の上に立たされているような気分だったが、シンガポールのGKは10点満点とも言えるスーパープレーでタイの攻撃を3点に食い止めてくれたのだ」と伝えた。

一方で、今予選でも攻守に不安定だったチームに光明が見えたと論じる。「攻撃的では良い面が乏しかったが、終わってみれば0-1というスコアで耐えたことが大きかっただろう。アジアカップ後に就任したブランコ・イバンコビッチ監督のスタイルはまだ完全には浸透していない。それでも、徐々に植えつけけられてきた個々のハードワークが韓国を苦しめたのは確かだ」と称え、「最終予選に向けて期待を抱かせる内容だった」と続けた。

アジア最終予選には2次予選を勝ち抜いた18チームがエントリー。6月27日に組み分け抽選会が行なわれ、A~Cの3グループの顔ぶれが確定する。ワールドカップ本大会のアジア枠は「8・5枠」だ。最終予選は9月5日に開幕する。

以下が最終予選進出の18チームの顔ぶれだ(カッコ内は4月発表のFIFAランキング)。

日本(18位)
イラン(20位)
韓国(23位)
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オーストラリア(24位)
カタール(34位)
サウジアラビア(53位)
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イラク(58位)
ウズベキスタン(64位)
UAE(67位)
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ヨルダン(71位)
オマーン(77位)
バーレーン(80位)
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中国(88位)
パレスチナ(93位)
キルギス(100位)
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北朝鮮(118位)
インドネシア(134位)
クウェート(139位)

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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