あばれる君が初エッセー本 家族への感謝つづる、心温まる一冊

初のエッセー本を出版したあばれる君

 福島県矢祭町出身のお笑い芸人あばれる君(37)が、初のエッセー本「自分は、家族なしでは生きていけません。」を書き下ろし、ポプラ社から出版された。福島民友新聞社の取材に「心温まる本にしたいという思いで、家族への感謝の気持ちをつづった。同世代のパパやママをはじめ、多くの人に読んでほしい」と語った。

 あばれる君は教員だった父の仕事の関係で、少年期を矢祭町や郡山市、白河市で暮らした。著書では「厳格な父に育てられました」「お母さんが作ってくれたお弁当」など当時のエピソードを紹介。世界遺産検定1級の合格や気象予報士試験への挑戦も盛り込んだ。

 テレビ番組などで人気が高まり、多忙な日々を送る中で野球のコーチを務め、息子2人との時間を大切にしている父親の一面もうかがえる。

 高校時代に出会った妻由夏さんの献身的な行動にも触れ「奥さんのおなかがまた大きくなってきました」と第3子が誕生する予定も明かした。家族を何より大事にするあばれる君の温かな人柄が感じられる一冊になっている。

 あばれる君は「JR水郡線が田んぼの真ん中を走る光景が印象的だった」と古里に思いをはせる。活躍の幅が広がり「福島県出身として、地元の皆さんの役に立てるようこれからも頑張る」と誓った。(森香織)

 イラスト担当は和田ラヂヲさん

 表紙などのイラストは漫画家の和田ラヂヲさんが手がけた。四六判、175ページ。価格は1540円。

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