3年ぶり3勝目のフリー契約・大里桃子、勝利を支えた”男前”UTの秘密に迫る!

『N.S.PRO 850GH neo S』を挿したピンのUTを使用する大里。4・5・6Uを投入している

前週の「宮里藍 サントリーレディス」で3年ぶりにツアー3勝目を飾った大里桃子。彼女のクラブセッティングには興味深い工夫が隠されている。今回はその詳細をレポートする。

大里が使用するユーティリティは、ピンの『G410』でロフト角は22度、26度、30度の3本。特筆すべきは、これらのユーティリティにスチールシャフト『N.S.PRO 850GH neo S』を採用している点だ。通常、女子プロはユーティリティにカーボンシャフトを使用することが多いが、大里はスチールシャフトを選択している。

「高校の時からカーボンシャフトだと弾道が高くなり過ぎるんです。スチールの方がイメージが出やすいし、アイアンのように打てる感覚があります。アイアンと同じ『N.S.PRO neo』を使用することで、同じフィーリングで打てるのが良いですね」と大里は語る。

大里はアイアンシャフト『N.S.PRO 950GH neo』よりもやや軽めの『N.S.PRO 850GH neo』をユーティリティに使用している。このシャフトは、手元が軟らかめの中調子モデルで、スムーズにしなり戻ってくれる特性がある。以前は5番アイアンを使用していたが、現在は5番も6番も抜いて、代わりにユーティリティをバッグに入れている。

「5番アイアンをなんで使っていたんだろうと思うくらい、ユーティリティは本当に楽です。球が簡単に上がり、深いラフでもボールが拾えます。メジャーの硬いグリーンでも、アイアンだと止まらないボールがユーティリティなら止まるので、ショットの計算がしやすいですね。長いパー3が増えているので、使用頻度も増えています」と、大里はABLA TVの取材で語っている。

さらに、大里のユーティリティには太めのグリップが装着されている。これについても理由があるようだ。「グリップが太いと、左に球が行きにくくなるはずです。細いグリップだと手で操作しやすくなってしまうので、それを軽減するために太めのグリップを使っています。今から細いグリップに戻すと感覚が変わってしまい、使いづらいと思いますね」

3年ぶりとなる通算3勝目を飾った大里桃子。彼女の”男前”なUTが次の勝利へと導いてくれることを期待したい。

【大里桃子のクラブセッティング】
1W:ピン G430 LST(9度/ディアマナWS 60S)
3,5W:ピン G425 MAX(14.5度,17.5度/ディアマナWS 60S)
4,5,6U:ピン G410(22,26,30度/N.S.PRO 850GH neo S)
7I~PW:ミズノ Mizuno Pro 243(N.S.PRO 950GH neo S)
50度:ピン s159(N.S.PRO 950GH neo)
54度:ピン GLIDE 4.0(N.S.PRO 950GH neo)
58度:ピン GLIDE 4.0(ダイナミックゴールド S200)
PT:オデッセイ WHITE HOT VERSA SEVEN S
BALL:ブリヂストン TOUR B X

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