「売却など狂気の沙汰」古橋亨梧の帰国噂にセルティック専門メディアが見解。放出容認派には苦言「記憶力が良くないようだ。非常に残念」

セルティックの古橋亨梧はこの夏の去就が注目されている。J1の浦和レッズからの関心が報じられるなど、日本帰国を巡る噂は周知のとおりだ。

アンジェ・ポステコグルー監督の下でゴールを量産した古橋だが、ブレンダン・ロジャーズ監督が就任した今季は苦しんだ。得点数が減少し、スタイルの違いを指摘する声は後を絶たなかった。

シーズン後半戦で古橋とポジションを争ったアダム・アイダを完全移籍させるべきとの主張もある。29歳という年齢は、クラブにとって売り時とも言えるかもしれない。

それでも、セルティック専門サイト『The Celtic Star』は6月10日、古橋を放出すべきでないとの見解を示した。勝負どころの強さで実績がある古橋の売却は、あり得ないことだと指摘している。

同メディアは「29歳のキョウゴに高額オファーが届けば、上層部は反応するだろう。1500万ポンド(約30億円)超など、30歳になろうという選手にそれだけの額なら、チェアマンとCEOは息をのむはずだ」と報じた。

「(だが)ミランはベテランに高額報酬を与えないという方針とし、アンドレア・ピルロを放出したことで、数年後退することになった。ピルロはユベントスに移籍し…あとは歴史が示すとおりだ」

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さらに、The Celtic Starは「今夏の移籍市場で何が最も重要かを検討する際、セルティックは慎重にならなければいけない」と続けている。

「一部のサポーターは、キョウゴを売るべきか議論している。ロジャーズのサッカーに合わず、アイダと別のトップクラスのストライカーに再投資すべきだからという理由だ。だが、一部の人は記憶力が良くないようだ。非常に残念である。我々の最大のライバルをこれほど苦しめてきたストライカーは、近年記憶にない」

同メディアは「たしかに今季のキョウゴは苦しんだところもある」としつつ、「チーム全体が国内での戦いの大半で良くなかった」と指摘。「リーグ戦で14得点、5アシストという数字は大騒ぎされるものではない。だが、重要な試合における重要なゴールを軽んじてはいけない」と締めくくった。

「セルティックというクラブにはビッグゲームに強い選手が必要なのだ。キョウゴは今季、レンジャーズ相手に2得点をあげている。アイブロックスで1点、セルティック・パークでもう1点だ。どちらも決勝点となった。タイトルの行方という点で重要な場面だった」

「このクラブにとって不可欠な存在であり、その彼の売却に関する話はすべて狂気の沙汰である。我々の価格帯で彼のクオリティとビッグマッチでの実績を持つ選手を見つけるのは大変だろう」

新シーズンのセルティックに古橋は必要なのか。古橋本人はセルティックで続けるつもりなのか。この夏の進展が注目される。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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