県内ファミマ初 障害者職業体験 佐野の支援施設と連携 他店舗や他施設に拡大の考え

レジ打ちを体験する施設利用者(右)=佐野市

 コンビニ大手のファミリーマートは11日までに、佐野市小見町の「ファミリーマート佐野小見町店」で、障害者の就労支援に取り組む同所の有機農園「野のファーム」利用者の職業体験会を開いた。同社が就労支援施設と連携して職業体験を行うのは県内で初めてで、他店舗や他施設にも広げたい考えだ。

 同店では昨年9月から同農園の利用者が栽培した野菜を販売しているほか、同社の社員が体験農園に参加するなど交流を続けてきた。同社は子どもを対象にした職業体験を行っているが、より地域に根ざした店舗づくりを目指して就労支援施設利用者の体験会を企画した。

 この日は利用者3人が同店を訪れ、ユニフォームと名札を身に着けて仕事に挑んだ。店舗スタッフのサポートを受け、慣れない手つきで丁寧にお菓子の品出しやレジ打ちを行った。終了後、参加者は「レジ打ちは初めてなので緊張した」「意外とうまくできた」と充実した表情を浮かべた。

 同社の担当者は「他にも職業体験に興味のある施設があれば受け入れていきたい。多くの人に体験してもらってファミマを身近に感じてもらい、将来的に雇用につなげられるかも検討したい」と話した。

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