冨安健洋が感じた日本代表の守備陣の厚み「今までなら前にタレントがいるとみられがちだった」【サッカーW杯アジア2次予選・シリア戦】

前半、ドリブルで攻め込む冨安(撮影・星野楽)

◆サッカー・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選・日本5―0シリア(11日・エディオンピースウイング広島)

日本代表はシリアに快勝し、2次予選を6戦全勝で通過した。相手を寄せ付けなかった白星に、冨安健洋(25)=アーセナル=は「無失点で終えたのはポジティブ」と手応えを示した。

6月の代表活動では、6日のミャンマー戦は橋岡大樹、谷口彰悟、伊藤洋輝による3バックを形成した。シリア戦は冨安、板倉滉、町田浩樹で3バックを組んだ。2試合で全員の顔触れを変え、高いレベルを維持するには、それだけの選手層が必要となる。冨安は「DF陣の厚みは間違いなくできている。今までなら(日本代表は)前にタレントがいるとみられがちだった。今は、チーム全体にいい選手がいる」とうなずいた。

新たなトライとして本格的に3バックに取り組んだ今回、シリア戦の試合後は戦術の浸透に手応えを示した選手が多かった。シリア戦ではスタートの3バックから後半は4バックに変わった。試合中のシステムの変更に柔軟に対応できるのは、経験値が高い選手が集まっていることも大きな理由だ。

攻守ともに結果を残した今回の活動だが、9月に始まるアジア最終予選は強豪との対戦が予想される。冨安は「相手のレベルが上がったら、このやり方でノッキングする可能性もある」と気を引き締めた。

2026年ワールドカップ(W杯)開幕まで、残り2年を切った。タレントぞろいの攻撃陣を支える守備陣の安定感が、日本代表をさらなる高みへと導く。(松田達也)

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