「彼はこのチームにチャンピオンシップの血統をもたらした」MVP級の活躍を見せるホリデーをブラウンが称賛!<DUNKSHOOT>

今季のボストン・セルティックスはレギュラーシーズンをリーグトップの64勝18敗(勝率78.0%)で終えると、プレーオフに入ってもNBAファイナルまでわずか2敗と圧倒的な強さでイースタン・カンファレンスを勝ち上がった。

チームの中心は“The Jays”ことジェイソン・テイタムとジェイレン・ブラウンの生え抜きコンビだが、クリスタプス・ポルジンギス、ドリュー・ホリデー、デリック・ホワイト、アル・ホーフォードというベテランたちの存在も見逃せない。

とりわけプレーオフで存在感を増しているのが、今季加入したガードのホリデーだ。2021年にミルウォーキー・バックスで優勝を勝ち取った2ウェイプレーヤーは、レギュラーシーズンは69試合で平均12.5点、5.4リバウンド、4.8アシスト、0.9スティールをあげたが、ポストシーズンでは16試合で平均13.5点、6.1リバウンド、4.5アシスト、1.3スティールとアシスト以外の数字が上昇。

インディアナ・ペイサーズとのカンファレンス決勝で平均18.5点、7.3リバウンド、5.8アシストを稼ぐと、ダラス・マーベリックスとのファイナルでは2試合で平均19.0点、9.5リバウンド、4.0アシスト、1.0スティールとMVP級のパフォーマンスを披露している。

6月9日に行なわれた第2戦は、得点源のテイタムがフィールドゴール(FG)成功率27.3%と不振のなか、FG成功率78.6%(11/14)と高確率でショットを沈め、チームハイの26得点、11リバウンドに3アシスト、1スティール、1ブロック、0ターンオーバーと躍動。1977-78シーズンにターンオーバーがカウントされて以降、ファイナルで25得点、10リバウンド、フィールドゴール成功率75.0%以上、0ターンオーバーを残した初の選手となった。さらに『Stathead』によると、ファイナル最初の2試合で38得点以上をあげ、ターンオーバーをゼロに抑えたのは、1998年のマイケル ジョーダン以来だった。
試合後にホリデーは「僕はユーティリティ・ガイだ。何だってやるよ。勝つためにここにいるんだからね。彼ら(セルティックス)は勝つために僕をここに連れて来た。だから僕は勝つためにベストを尽くす」とコメント。また、より良いチームを作るために自己犠牲の重要性について言及した。

「一緒に犠牲を払って何かを成し遂げると、より親密になれると思う。勝ち負けをともに経験して何かを築き上げることが、とても重要な意味を持つんだ。ロスターの1番から15番まで、誰かが何かを犠牲にしているんだからね」

そんなホリデーについてブラウンは「素晴らしいチームメイト」と切り出し、次のように続けた。

「彼はこのチームにチャンピオンシップの血統をもたらした。だから、ドリューが言うことに何の疑問も持っていない。ドリューはチームに入ってから、ありのままの姿を見せてくれる。彼は相手をやってつけてやるというメンタリティを持っていて、僕らはそれをリスペクトしているんだ。彼と一緒にプレーできるのは光栄なことだよ」

プレー面だけでなく、リーダーとしても強豪セルティックスを支えているホリデー。6月12日に34歳の誕生日を迎えたベテランは、自身2度目の優勝、そして初のファイナルMVPも視界に捉えている。

構成●ダンクシュート編集部

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