住民団体「市有地への移転建設を含めた見直しを」 相次ぐ高層マンションの建設、景観への影響考えるシンポ 島根県松江市

マンション建設地で掘削作業を行う作業員ら=松江市殿町(資料)

 島根県松江市中心部で相次ぐ高層マンションの建設を考えるシンポジウムが9日、松江市内であり、景観悪化を懸念する住民団体「まつえ/風景会議」(本間順一代表)のメンバーが建設中止を訴えた。

 事務局側の寺本和雄さん(78)が、殿町のマンション(高さ57メートル、19階建て)と、東本町のマンション(15階建て、高さ46メートル)の進捗(ちょく)状況や、市が進める景観計画の見直しについて現状を説明した。

 同会議のメンバーら5人が5月10日に、殿町のマンションの事業主体である京阪電鉄不動産(大阪市)を訪ね、同社幹部と面会。市有地のホテル宍道湖跡地(西嫁島2丁目)を代替地として提案したことも報告した。

 「松江市有地への移転建設を含めた見直しを要望する」「国宝5城による世界遺産登録を目指す松江の景観を次世代に引き継ぐため、市民が総力を挙げ景観行政の強化充実を図る」と宣言して閉会した。

 シンポは同会議が主催し、約70人が参加した。

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