家具人気復活へ「理想の空間をつくるために本物の家具を」70回目の「KAGUメッセ」開幕=静岡市

静岡県内の家具メーカーなどが新作を展示する、「シズオカKAGUメッセ」が6月12日、静岡市で始まりました。業界は、厳しい状況が続いていますが、世相を意識したさまざまな家具をそろえ、豊かな暮らしを提案しています。

【写真を見る】家具人気復活へ「理想の空間をつくるために本物の家具を」70回目の「KAGUメッセ」開幕=静岡市

カキの貝殻が使われたテーブルに、木の風合いを生かしたモダンな仏壇も。「シズオカKAGUメッセ」は、2024年で70回目を数え、12日から14日までは、業者向けの商談会です。

<LIVEしずおか 滝澤悠希キャスター>
「オーストラリアのユーカリで作られたイスです。非常に丈夫ということで、30年経っても表面を削り直せば、きれいな状態に戻るということです」

2024年のトレンドは、「SDGsな家具」。森林認証を受けた丈夫な木材を使用したイスや、“コロナ後”に使われなくなったパーティションを砕いて作ったテーブルが並んでいます。

<LIVEしずおか 滝澤悠希キャスター>
「引き手の付いたのタンス。懐かしい雰囲気がありますが、これ『新作』なんです。実は今『昭和レトロ』を感じる家具が人気だといいます」

また、あえて昔の雰囲気を漂わせた家具は、いま、若い世代の間でも需要が高まっているということです。

<LIVEしずおか 滝澤悠希キャスター>
「時代を反映したさまざまな家具が並んでいますが、家具業界をめぐっては厳しい現状もあります」

1985年当時の「家具の見本市」の映像をみると、多い時には、およそ200社が参加していましたが、2024年は64社。物価高や後継者不足で、静岡県内の家具メーカーは徐々に減っているといいます。

「新築住宅需要」の減少も相まって厳しい状況の家具業界。再び人気を取り戻そうと、暮らしの質を高める家具の魅力を積極的にPRしたいとしています。

<静岡県家具工業組合 望月嘉朗理事長>
「理想の空間をつくっていただくには、我々のような本物の家具を置いていただきたい。それを納得していただいて、長く使っていただくという環境がみなさんに喜んでいただけると思う」

「シズオカKAGUメッセ2024」の一般公開は、15日(土)と16日(日)の2日間です。

© 静岡放送株式会社