J1アビスパ福岡のシャハブ・ザヘディ出場停止明けであわやハットトリック PKを鶴野怜樹に譲った理由とは【天皇杯全日本サッカー選手権】

後半、チーム7点目のゴールを決めて笑顔を見せる福岡・ザヘディ(右)(撮影・軸丸雅訓)

◆天皇杯全日本サッカー選手権2回戦 福岡8―0福山シティFC(12日、ベスト電器スタジアム)

後半途中から出場したシャハブ・ザヘディが約30分で2ゴールを挙げた。後半13分からピッチへ。同20分にペナルティエリア内の右サイドからファーサイドに強烈なシュートを左足で突き刺すと、同36分には左サイドからニアをぶち抜き、キーパーの手をはじいてネットを揺らした。

ザヘディはリーグ戦のC大阪戦、ルヴァン・カップの柏戦で立て続けに警告2枚で退場になり、リーグ戦2試合出場停止処分を受けた。「2試合出られなかったというのは自分にとってかなり難しい状況で、チームのことも考えると非常に辛いものでした。だから練習をすごくハードに取り組んで、戻った時にすぐあの活躍できるようにっていうのもありました」と実感を込めた。

後半30分には鶴野怜樹がエリア内で倒されてPKを獲得。一度はキッカーとしてボールを持ったが、今季ノーゴールの鶴野に譲った。

「ハットトリックというものもあったかもしれませんが、それより大事なことが、すべてのチームメイト、特にストライカーがハッピーでいること。自信を取り戻すことがストライカーにとってはすごく大事。怜樹はまだ若い選手ですし、彼のことが好きですし、すごくいい選手だと思ってます。彼のことを助けたい。彼はとても有望な未来が待ってると思うので、PKを勧めました」と明かした。

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