ソフトバンク、今季ワースト9失点でヤクルトに大敗…楽天とのゲーム差「2」に広がり交流戦Vに黄信号

9回2死、柳町(手前)が一ゴロに倒れヤクルトに敗戦。肩を落とす小久保監督(後列右端)らソフトバンクベンチ(撮影・穴井友梨)

◆日本生命セ・パ交流戦 ソフトバンク3―9ヤクルト(12日、みずほペイペイドーム)

痛恨の一打となった。先発の大津亮介が4回、同点に追いつかれた後に満塁策を取って向き合ったのは高卒ルーキー鈴木叶だった。左前へのライナー性の打球は逆転となる2点適時打に。小久保監督は「(高卒新人に)『打てるもんなら打ってみい』という気持ちをバッテリーが持っていたかどうかはすごく気になった」と厳しい口調で苦言を呈した。

安定感抜群の右腕が崩れた。休養をもらって中10日での登板だったが、球がシュート回転した。援護点をもらった直後の4回に逆転を許すと、5回には村上宗隆に特大3ランも浴びてプロ最多7失点。「しっかりと投げきることができなかった。チームに申し訳ない」と反省を口にした。

打線も3回に1点を先制こそしたが、そこから左腕山野太一を打ちあぐねた。9回に栗原陵矢が5号ツーランを放ったが試合の大勢に影響を与えることはできなかった。

アクシデントも発生した。4回の鈴木の打球に対して、近藤健介が滑り込みながら捕球を試みた際に右手を負傷した。5回の打席には立ったが併殺打に。その後の守備にはつかず病院に向かった。既に主軸の柳田悠岐をけがで欠いており、近藤も離脱となれば単なる1敗以上の痛手になる可能性がある。

チームは今季ワーストの9失点。本拠地での連勝は11でストップした。交流戦1位の楽天が勝利しゲーム差は「2」に。2019年以来の交流戦優勝、雲行きは怪しくなった。(大橋昂平)

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