「授業を受けている感覚」「120パーセントのプレーが大前提」日本代表GKが明かす“黒田監督の指導力と言語力”【町田】

FC町田ゼルビアで黒田剛監督の指導を受けている選手たちは、実際にどう感じているのか。今季加入したGK谷晃生に回答を求めると、「チームの雰囲気作りや試合への入らせ方が上手で、勝利への執着心、こだわりがすごく強いです」と返された。

「勝つためのチーム作り、落とし込み作業は今まで感じたことのない新鮮なものを感じます」

“感じたことのない新鮮なもの”とは具体的に何を指すのか?

「ひとつの現象に対しての○×の線引きがしっかりされていて、その目安があるから選手はプレーを判断しやすくなっています」

では、分かりやすい単語、言い回しで選手に訴えかける黒田監督の“言語力”を谷はどう捉えているのか。

「授業を受けている感覚です(笑)。今季新しく加入した選手同士でも『監督の話は聞きやすくてすごく入ってくる』という話をしています。ですので、話し方はすごく上手なのかなと思います」

そんな監督の下での練習は「オフ明けや試合前日とか関係なく、そのメニューに対して120パーセントのプレーが大前提になる」(谷)。

「他のチームでは『オフ明けはコントロールしながら』とかありますが、町田にはそうした概念がない」

まさに徹底された環境下でチーム力を高める。「授業を受けている感覚」「120パーセントのプレーが大前提」というエピソードからも、町田の強さの秘密が窺い知れるだろう。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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