明治学院大学・横浜キャンパス 初の理系学部、始動 学長インタビュー 横浜市戸塚区・横浜市泉区

明治学院大学・横浜キャンパスに4月、「情報数理学部」が新たに開かれた。

現代の情報通信技術を学ぶ同学部では、1、2年次にプログラミング、情報理論などの基礎知識を身につける。3、4年次には「数理・量子情報」「AI・データサイエンス」「情報システム・セキュリティ」の3つのコースから選択し、各領域で学びを深める。

今年度から新たに就任した今尾真学長に、同大学史上初の理系学部のあり方、学生に期待される活躍など、話を聞いた。

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――初の理系学部開設。

「理系・文系といった枠にとらわれないことが重要です。歴史や国語が得意、数学や物理が得意だからと、入口から2つの方向に限られてしまうのは、非常にもったいない。数字やデータに触れて『意外とおもしろいじゃん』と思えるような新学部は、学生の可能性を大きく広げてくれると感じています」

――どんな人材育成を目指すか。

「数字やデータを駆使して分析し、根拠を示しながら物事を解決できる人材育成を目指します。文理にとらわれない一方で、新学部開設は『DX人材』が求められているという社会的背景の影響が大きいです。今後社会に出るどんな人にとっても必須になるであろう、AIやデータサイエンスの入門的な知識を学べる環境が学内にできたことは本当に喜ばしい」

――新学部開設による変化は。

「横浜キャンパスは国際学部と合わせて2学部の拠点となりました。"神奈川県の大学の一つ"として、認識してもらえるきっかけになればと考えています。従来は、白金キャンパスがメインだったように思います。今後は学生、教職員ともに、どちらのキャンパスにも意識を向け、両手のように動く体制を整えていきます」

「第一期生の誇り持って」

横浜キャンパスでは5月29日、情報数理学部の開設記念式典・講演が開かれた。会場のチャペルには学内関係者、来賓などが多数参加。

今尾学長は「本学の教育理念である『DoforOthers』を根底に、勉学に励み経験を積んでもらいたい。第一期生としての自負と誇り、気概を持って社会で活躍してほしい」と学生に向けてメッセージを送った。

新学部創設にあわせて、白金キャンパスには「情報科学融合領域センター」も開設。情報数理学部を、既存の6学部および教養教育センターとつなげる役割を持つ。同時に、民間企業や行政など外部との連携事業を行う際の窓口にもなる。

また、新校舎の建設も進行中で、2025年秋に完成予定。新学部の研究室をはじめ、学生の多様な活動に対応できるラウンジや演習室なども設置される。

記念式典での今尾学長

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