福島U、J1の壁 ガンバ大阪に敗れる サッカー天皇杯2回戦

【G大阪―福島】フル出場し、存在感を見せた福島のFW吉永=パナソニックスタジアム吹田

 サッカーの第104回天皇杯全日本選手権は12日、各地で2回戦が行われた。

 J3福島ユナイテッドFCは、パナソニックスタジアム吹田(大阪府吹田市)でJ1ガンバ大阪と対戦。格上相手に前半に3点を奪われると、そのまま0―3で敗れた。

 

 【評】福島はG大阪に攻守で主導権を握られ、力負けした。前半は中央の守備を固められ前線にボールを供給できなかった。同19分に先制を許すと、立て続けに失点。後半に交代で前線選手を大幅に入れ替え、MF森やFW塩浜らの果敢な攻めで9本のシュートを放ったが、得点には結び付かなかった。(熊田紗妃)

 後半攻勢、意地見せた

 前半の3失点が痛恨だった。福島は格上のJ1クラブを相手に後半こそ持ち味を発揮したものの、得点できず敗戦。フル出場で攻撃の中心となった福島のFW吉永大志は「結果にこだわるという部分で得点できなかった悔しさがある」と反省を口にした。

 「序盤は少し構えてしまった」と寺田周平監督。DF陣を中心とした丁寧なパス回しで、ボールを保持しながら好機を生み出す福島のスタイルを発揮できなかった。一方で、相手には素早いパス回しや球際の競り合いなど随所で高い技術を見せつけられ、セットプレーやゴール前の混戦を確実に得点につなげられた。

 それでも、後半は立て直すことができた。前線の選手の交代を機に攻勢を強め、縦パスを使った中央の攻撃が機能した。吉永もシュートを放ったり前線へボール供給するなど最後までゴールへの執念を見せた。

 J3ではプレーオフ圏内の6位に付ける福島。リーグ戦では途中出場の1試合のみと出場機会に恵まれていない吉永だが、好調のチームを押し上げる存在になるべく覚悟を示す。「チームが苦しい時に持ち味の運動量を生かして勝利に貢献していきたい」(熊田紗妃)

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