岩手県内進む「避暑地」設置 夏日が続く見込み、有効活用を

クーリングシェルターの候補に挙がっているヨムノスの観光交流センター=12日、久慈市中央

 12日の岩手県内は夏本番を思わせる陽気となった。今年は「熱中症特別警戒アラート」の運用が始まり、発表時に自治体が一般開放する「指定暑熱避難施設(クーリングシェルター)」の指定準備を急ぐ動きがある。昨年は盛岡で連続真夏日の記録を更新するなど各地で厳しい暑さとなり、熱中症の救急搬送は前年同期の2.5倍に。この先も夏日が続く見込みで、関係者はシェルターの有効活用を呼びかけている。

 この日は高気圧の影響で気温が上がり、34観測地点中31地点で夏日となった。久慈市では日差しが照りつけ、日傘を差したり日陰に逃れたりする市民の姿が見られた。久慈駅近くのヨムノスは早速「避暑地」となり、多くの人が快適な環境で勉強や談笑をした。

 市はエアコンの設置状況などを踏まえ、シェルター候補を11の公共施設に絞った。ヨムノスもその一つで、1階の観光交流センターを開放する方針。各地区の市民センター会議室なども対象に月内の指定を目指す。

© 株式会社岩手日報社