標高1448メートルの遊覧船 「ガルベ」日本一の高所…最終シーズンスタート11日間は乗船客1.7倍!富山・黒部ダム

立山黒部アルペンルートの黒部湖を巡る遊覧船「ガルベ」。ダム満水時の標高は1448メートルで “日本一高所の遊覧船” として知られますが、今シーズン限りで運航終了します。最後のシーズンとあって、今月1日から11日間の乗船客は1186人と前年同期の約1.7倍に増え、連日、訪れた観光客が湖上からの山並みの景色を楽しんでいます。

黒部湖の遊覧船「ガルベ」は、立山黒部アルペンルートの観光スポットで、黒部ダムの建設によってできた黒部湖を30分かけて1周し、1日8便運航しています。

遊覧船は1969年(昭和44年)、初代の「黒部丸」でスタート。「ガルベ」は2000年就航の2代目ですが、乗船客の減少や船体の老朽化による部品の調達が難しくなったのを機に、今シーズンで遊覧船の運航を終了するということです。

乗船客1.7倍、グッズの売れ行きも好調…

ダム湖である黒部湖の満水時は標高1448メートル、“日本一高所の遊覧船” として知られ、エメラルドグリーンの湖面や間近に迫る雄大な立山連峰など高所ならではの迫力ある景色が人気です。

「ガルベ」を運航する関電アメニックスによりますと、今シーズン限りで終了の報道を受けて、今シーズンの乗船客は11日までに1186人と去年同時期の1.7倍、船着き場の売店にはガルベのチョロQやTシャツなど売れ行きが伸びているということです。

夫の遺影とともに乗船する87歳の妻も…

乗船客のなかには、去年亡くなった夫の遺影を携えた87歳の女性が息子とともに乗船し「黒部ダムの建設に携わった夫が生前、ダム湖のことを話していたので、一緒に最後のシーズン楽しみに来た」と話していたということです。

関電アメニックスによりますと、ピーク時の2003年(平成15年)は5万4500人が乗船しましたが、団体旅行の減少や新型コロナ感染拡大で、2023年の乗船客は1万8400人に落ち込みました。

最後となる今シーズンは11月10日まで運航し、ラストイヤーキャンペーンとして記念商品の販売や乗船記念カードの贈呈を予定しています。

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