G7、ロシア資産活用へ 伊プーリアサミット開幕

G7サミットで記念撮影に臨む(左から)EUのミシェル大統領、ドイツのショルツ首相、カナダのトルドー首相、フランスのマクロン大統領、イタリアのメローニ首相、バイデン米大統領、岸田首相、英国のスナク首相、EUのフォンデアライエン欧州委員長=13日、イタリア南部プーリア州ファサーノ(共同)

 【ファサーノ共同】先進7カ国首脳会議(G7サミット)が13日、イタリア南部プーリア州ファサーノで開幕した。初日はロシアのウクライナ侵攻を協議。米政府高官によると、制裁で凍結したロシア資産を活用し、少なくとも500億ドル(約7兆8千億円)の新たなウクライナ支援を行うことで合意した。パレスチナ自治区ガザ情勢に関し、イスラエルとイスラム組織ハマス双方に即時停戦を求める方針だ。首脳の討議は14日まで。

 フランス大統領府やG7外交筋によると、500億ドルは年内にウクライナへ譲渡される見込み。支援金は米国が中心に確保する。支援の仕組みの詳細はサミット後に詰める。G7は、ロシアが侵攻で生じた被害の賠償を行うまで資産凍結を続けることにも合意した。

 ロシア外務省のザハロワ情報局長は、凍結資産活用は「犯罪だ」と反発し「必ず報復する」と警告した。

 G7が調整する案は、新設する基金へ融資の形で拠出し、基金からウクライナに資金を譲渡。返済にはロシア凍結資産の運用益を充て、ウクライナに返済義務は生じない形とする。

G7サミット会場でイタリアのメローニ首相(右)に迎えられるウクライナのゼレンスキー大統領=13日、イタリア南部プーリア州ファサーノ(代表撮影・共同)

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