災害時のペット支援で協定 八王子市とヤマザキ動物看護大学 八王子市

締結式で協定書を交わした

八王子市とヤマザキ動物看護大学(南大沢/山崎薫学長)が、6月4日に「災害時における愛玩動物支援活動に関する協定」を結んだ。協定では、災害時に市が保護したペットを同大が一時的に預かることや、ペットを連れた避難者に避難所での飼育管理の助言や指導を行うこと、市に寄せられたペットフードなどの支援物資の保管や避難所への配布などを想定。詳細は、これから協議して詰めていくという。

同大は学校法人ヤマザキ学園が、2010年に日本で唯一の動物看護学部をもつ大学として南大沢に開学。動物医療などの現場で活躍する人材を数多く輩出している。災害時における動物の危機管理についてのカリキュラムもあり、東日本大震災や能登半島地震などの際には現地で被災動物の救護活動などに協力している。その経験から、キャンパスのある八王子市でも学校の特性を生かした災害時の支援方法を模索していたという。これに市内135カ所の指定避難所でペットの同行避難を認めている八王子市も協力を歓迎したことから協定が実現した。

6月4日に同大で締結式が開かれ、初宿和夫市長と山崎学長が協定書を交わした。初宿市長は「ペットを残して避難できないという声も多い。協定の締結が市民の安心安全につながる」と感謝を述べ、山崎学長は「私たちでお役に立てることがあれば何でもご相談ください」と応じた。

同校は犬猫200頭を収容できるケージや水2トン、ペットシーツや防臭ゴミ袋などの災害時備蓄品を保有している。

同大を視察した初宿市長(奥)

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