【阪神】豊田寛がうれしいプロ初安打「やっとプロ野球始まったなって感じです」

2回、右前打を放つ阪神・豊田

阪神・豊田寛外野手(27)が、うれしいプロ初安打を放った。

7日に岡田政権下初の一軍昇格を勝ち取り、この日は「7番・左翼」で約2年ぶりのスタメン出場。2回二死一塁で迎えた第1打席で、相手先発・田嶋のフォークを右前に運んだ。さらに、4回には一死一塁から直球を見事にとらえ、左翼フェンス直撃の二塁打。二死二、三塁と好機を拡大させ、続く梅野の遊ゴロの間にチームは1点を先取。先制点につながる価値ある安打を放った。「一打席目がファームでやってきたいい形のヒットだったので。そのあとの打席につながったのかなと思います」。

社会人・日立製作所から21年ドラフト6位でプロ入りし、今季が最後だと覚悟を持って取り組んできたという背番号61。「やっとプロ野球始まったなって感じです。焦りもあるんですが、最後だと思っていたので思いっきりやったという感じです」と笑顔を見せつつ、「出された場所で結果を出せるように思い切って、張り切ってやっていきたいです」と言葉に力を込めた。

初回の守備では先頭打者・来田の打球を一度は体で受け止めたが、グラブではじいて落球。痛恨の失策を喫したが、見事にバットで見せつけた。

「ずっと緊張してました。でも、西さんや梅野さんが『思い切ってやれ』と声をかけてくれたので切り替えてやれました。しっかり練習してもっとよくなるようにやっていきたいです」

岡田彰布監督(66)は「初めてのスタメンでちょっと緊張してたんやろ。必死に取りにいっとったけど、しゃーない」と苦笑いしつつ、「大きかったよな、あの(4回の)二塁打もな。ヒット出て本人が一番ホッとしてるんちゃう? 初ヒットやし、ホンマによかったよ」とたたえていた。

© 株式会社東京スポーツ新聞社