逃走したピットブル2匹とも捕獲 栃木市内の路上と住宅テラスで発見 被害なく住民ら安堵

雄のピットブルが発見された現場周辺=13日午後3時40分、栃木市藤岡町赤麻

 栃木署は13日、栃木市藤岡町赤麻の藤岡渡良瀬運動公園付近で8日夜に逃げ出したアメリカンピットブルテリア2匹を相次いで発見、捕獲したと発表した。

 同署によると、13日午前8時20分ごろ、逃げ出した公園から渡良瀬川を挟んで北東に約1キロの民家敷地内で、署員が雄(体長約70センチ、体重約32キロ)を捕獲。12日夜から周辺で目撃情報が相次ぎ、同署が捜索していた。13日午前7時ごろに渡良瀬川左岸の土手付近で発見し、追跡していた。

 同11時50分ごろには、公園から南東に約1キロの同市藤岡町藤岡の路上で、雌(体長約70センチ、体重約25キロ)を飼い主と署員が見つけ、捕獲した。雄の捕獲直後に、目撃情報が寄せられていた。2匹にけがはなく、飼い主に引き取られた。

 雄が捕獲された民家に住む60代女性によると、女性の夫が同6時半ごろ、自宅屋外のテラスに座っているピットブルを発見した。警察へ通報している間に姿が見えなくなったという。

 同8時20分ごろ、追跡する署員と再びテラスへ戻ってきたところを捕獲された。ほえることもなく、おとなしかったという。そのまま庭先で飼い主に引き渡された。女性は「犬も飼い主も喜んでいた。住民への被害もなく捕まってよかった」と安堵(あんど)した。

 2匹は8日夜、飼い主の軽乗用車の窓から逃げ出した。ピットブルはどう猛な犬種として知られ、同署や市は注意を呼びかけ、同公園近くの藤岡小は13日まで登下校時に保護者が付き添うなどして警戒していた。

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