氷見稲積梅、丸々 初収穫、暖冬で1割減か

収穫された稲積梅=氷見市稲積

  ●県内真夏日、熱中症9人搬送

 13日の富山県内は晴れ、全10観測地点のうち5カ所で3日連続で真夏日となった。氷見市稲積の国道160号の通称「梅ロード」では、氷見特産の氷見稲積梅(いなづみうめ)の収穫が始まった。最高気温は富山市中心部で32.2度、高岡市伏木で31.2度と今年最高を記録し、氷見市で30.9度など9カ所で真夏日となった。

 初日の収穫は約150キロで、氷見、高岡市内の直売所や一部スーパーなどで販売された。今年は全国的に梅が不作となっており、暖冬で開花が早まり、受粉がうまくいかなかったことが要因とみられる。稲積梅の里振興会によると、収穫量は例年より1割程度落ち込むという。

 氷見稲積梅は農林水産省の地理的表示(GI)保護品目に登録される地域固有の希少種で、種が小さく果肉の厚い実が特徴。稲積梅の里振興会の藤井清治会長(79)は「つやも良く、大きさは例年と変わらない。品質は上々」と話した。

 県内各消防によると、富山、高岡、氷見、小矢部、魚津、滑川市の10~80代9人が13日、熱中症疑いで搬送された。富山、魚津市の70代女性2人、小矢部市の80代男性は中等症だった。

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