気分は3オーバー? 5バーディの渋野日向子「ダメだけど、何となく安心感」

「69」で上々のスタート(撮影/亀山泰宏)

◇米国女子◇マイヤーLPGAクラシック for Simply Give 初日(13日)◇ブライズフィールドCC(ミシガン州)◇6556yd(パー72)

プレーを終えた渋野日向子に、キャディを務めた田谷美香子マネジャーが言った。「気分は3オーバーみたい?」。最も身近な存在からの言葉は、冗談めかしていても的を射ていたりする。「うん、でもホントそんな感じ」。3アンダー「69」で回っても、少し悔しそうですらあった。

ティショットをダフッた前半11番(パー3)でボギーが先行。13番(パー3)でバーディを取り返したが、その後もショットで手を離すシーンが散見された。「ちょっとリズムが合っていなかった感じが、ほぼ毎ショットあった」。パー5の14番はセカンドが大きく左に飛び、枝に当たってフェアウェイにポトリ。18番(パー5)の1Wショットも右のフェアウェイバンカーにつかまってセカンドが出すだけになった。

折り返し1番のバーディが気持ちを上向かせてくれたというが、それだけではない。「『えーっ!』て思うショットもあったけど、その割には冷静にできていたかな。今年というか、その(良くなる)前のミスと似てるな、こういうミスがあったなーって。ダメだけど、何となく安心感はあった感じ。球の飛ぶイメージは前より湧いているので」。全体的に切り返しが早くなっているというのが、この日の自己分析。練習場でも打ってみなければ、どういう球が出るか分からない状態だった今季序盤に比べれば、戦いようはある。

不満をこぼすショットもミスの“幅”は狭かった(撮影/亀山泰宏)

3番でボギーを喫した直後、アゲンストの風が吹く4番(パー5)でバウンスバックを決めた。6番も獲り、フォローの風が助けてくれる8番(パー5)はセカンドの残りが168ydで7Iを握れるチャンスホールだった。「獲るべきところ。イーグルチャンスにつけたから“かする”くらいしたかったけど、かすりもせんかった」と苦笑しつつ、難なく5個目のバーディとした。

上昇傾向にある過去2週間と比べ、ショットの状態は“ワースト”に近かった中でスコアをまとめた。グリーンを外したのも3ホールだけ。「ちょっと不思議な感じではある。やっぱり、もうちょっとショットの精度が上がってほしい」と浮かれない。練習はもちろん、連戦の疲労も考慮して「いっぱい食べて、いっぱい寝なきゃ」。午後組で回る2日目まで時間はたっぷりとある。(ミシガン州ベルモント/亀山泰宏)

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