全仏3連覇の女王シフィオンテクがウインブルドン前哨戦を欠場!「肉体的にも精神的にも疲労が蓄積している」<SMASH>

6月17日に開幕する女子テニスツアー「エコトランス・レディース・オープン」(6月17日~24日/ドイツ・ベルリン/芝/WTA500)の主催者が、出場を予定していた世界ランキング1位のイガ・シフィオンテク(ポーランド)が欠場すると発表した。

シフィオンテクが大会を通じて発表したコメントは次のとおりだ。

「厳しい9週間のあと、肉体的にも精神的にも疲労が蓄積しており、残念ながら、休養と回復のためにベルリンでの大会を棄権する必要があります」

出場辞退は残念だが、その判断は致し方ないだろう。彼女がそれだけ濃密なクレーシーズンを送ったことは間違いないからだ。

3月末、女王は「マイアミ・オープン」(アメリア・マイアミ/WTA1000)を4回戦敗退で終えると、4月12日・13日の女子国別対抗戦「ビリー・ジーン・キング・カップ」を挟んで、15日開幕の「ポルシェ・グランプリ」(ドイツ・シュツットガルト/WTA500)からクレーシーズンに突入。この最初の大会こそ、準決勝でエレーナ・ルバキナ(カザフスタン/同4位)に敗れたが、次の「マドリード・オープン」(スペイン・マドリード/WTA1000)から連勝街道を突っ走った。
マドリードに続いて「イタリア国際」(イタリア・ローマ//WTA1000)を制し、最後は3連覇がかかった「全仏オープン」で優勝して締めくくる。この間の戦績は、なんと22戦21勝1敗。しかも全仏3連覇は最年少記録のおまけつきで、1シーズンでマドリード、イタリア国際、全仏を獲ったのは、セレナ・ウィリアムズ(アメリカ)に続く史上2人目の快挙でもあった。

今回の欠場によって、シフィオンテクは芝コートでの前哨戦を経ずにテニス四大大会「ウインブルドン」(7月1日~14日/イギリス・ロンドン/芝)に臨むことになった。

振り返れば初めて女王の座についた2022年、ハードコートシーズンの2月から37連勝(90年以降ではマルチナ・ヒンギスに並ぶ最多記録)をマークした年も、シフィオンテクは芝コートの前哨戦を欠場。連勝がとまったのはそのウインブルドンの3回戦のアリゼ・コルネ(フランス)戦だった。

果たして今年のウインブルドンで女王は、どのようなパフォーマンスを見せてくれるだろうか。

構成●スマッシュ編集部

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