お金の大切さ、若い世代に伝えたい 福島高生らがイベント企画

「金融について親しみながら学んでほしい」と話す八木沼さん

 お金の知識や大切さを多くの人に知ってほしい―。そんな思いで、自らの力でイベントを企画した高校生がいる。福島高2年の八木沼愛莉さん(16)らは15日、福島市のまちなか広場で金融や経済について学ぶ「ふくしまお金クエスト」を開催する。八木沼さんは「身近なスマートフォンやSNS(交流サイト)などから特に金融トラブルに巻き込まれやすい若い世代に広めたい」と意気込む。

 きっかけは2月、八木沼さんが友人と2人で高校生が金融経済の難問に挑む「エコノミクス甲子園」に出場したことだった。全国から集まった生徒らと競い合う中で、改めて金融教育の重要性を感じたという。

 「お金について考えるのに年齢は関係ない。私たちの手で何かできないか」。成人年齢が18歳に引き下げられたことや、4月から高校で金融教育が義務化されたことも思いを強める一因となった。

 そこで、エコノミクス甲子園で出会った同志と金融教育を普及する全国の学生団体「アンプレクエスト」を設立。友人らにも声をかけ、福島高と福島南高の生徒らをメンバーとする福島支部も誕生した。

 今回のイベントは福島支部が主催する。八木沼さんを中心にメンバーがアイデアを出し合い、企画書や当日使うグッズなどを制作。イベントはSNSで呼びかけて集まった高校生ボランティアら約40人で運営する。会場には「保険」や「エシカル消費」などクイズやゲームで学ぶブースを設置する。対象の年齢は設定しない考えで、八木沼さんは「金融や経済について親しみながら学ぶきっかけになれば。子どもから大人まで多くの人に来てもらいたい」と来場を呼びかけた。

 あす福島「まちなか広場」で

 ふくしまお金クエストは15日午前10時~午後4時、福島市のまちなか広場で開かれる。入場無料で雨天決行。六つのブースでクイズやゲームに挑戦する。四つ以上回ると、お菓子のプレゼントがもらえる。

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