中国外交部「責任転嫁は決して受け入れない」 米の制裁強化受け

中国外交部「責任転嫁は決して受け入れない」 米の制裁強化受け

記者会見に臨む中国外交部の林剣報道官。(北京=新華社配信)

 【新華社北京6月14日】中国外交部の林剣(りん・けん)報道官は13日の記者会見で、米財務省が12日に中国とロシアの300以上の団体・個人を対象とする新たな制裁を発表したことについて、中ロ間の正常な経済・貿易交流は妨害や破壊を受けるべきではなく、中国は中傷や圧力、責任転嫁を決して受け入れないと表明した。

 林報道官は次のように述べた。中ロは全面的戦略協力パートナーで、双方の互恵協力には独自の内在的論理と高い靭(じん)性があり、両国の利益に合致している。中国はいかなる違法な一方的制裁と「ロングアーム管轄」にも断固として反対し、中ロ間の正常な経済・貿易交流は妨害や破壊を受けるべきではなく、ましてや中国を中傷し封じ込める道具になってはならない。

 ウクライナ危機問題で、誰が対話を呼びかけ、和平に向け努力しているのか、誰が武器を送り、対立をあおっているのか、国際社会の誰の目にも明らかである。米国はウクライナに絶え間なく武器と弾薬を提供しながら、平和が破壊され、危機が長引いている責任を他国に転嫁し、危機を他国への恣意的な制裁、圧力の好機と見なしている。あらゆる計略が巡らされており、偽善極まりなく、類を見ないほど横暴だと言える。

 米国は世界規模で一方的制裁をみだりに科し、無数の災いを残すとともに、他国の主権と安全保障を著しく損ない、人道的惨劇をもたらし、産業チェーンとサプライチェーン(供給網)の安定を破壊している。ウクライナ危機がエスカレートした後、米国の制裁はさらに激化したが、制裁の棒を振り回すような措置は問題の解決に役立たないばかりか、世界の主要なリスク源になるだけである。

 中国はウクライナ危機の製造者でも当事者でもなく、中傷や圧力、責任転嫁は決して受け入れない。われわれは米国に不法な一方的制裁の乱用を直ちにやめ、停戦と平和回復に向け建設的な役割を果たすよう促す。われわれはあらゆる必要な措置を講じ、中国企業と国民の合法的権益を断固として守る。

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