3パット2つで「72」 松山英樹はボーダーライン上、首位と7打差の滑り出し

松山英樹は2度の3パットも影響し50位発進(撮影:ALBA)

<全米オープン 初日◇13日◇パインハースト・リゾートNo.2(米ノースカロライナ州)◇7548ヤード・パー70>

2014年大会以来、自身2度目のパインハーストNo.2。松山英樹は3バーディ・5ボギーの「72」、2オーバーで初日を終えた。この日の平均スコアは『73.250』だったが、ローリー・マキロイ(北アイルランド)とパトリック・キャントレー(米国)が並ぶ首位は5アンダーで、アンダースコアは15人。50位タイという結果は、少し出遅れたともいえる。

出だしはナイスパーセーブで滑り出したものの、ティショットが左に曲がった2番でボギーが先に来た。3番では2打目をピンハイに落としたが、下り傾斜でトロトロと転がったボールは奥までこぼれ、アプローチのミスも重なり連続ボギー。序盤から苦しい立ち上がりだった。

だが582ヤードの5番パー5で2オンさせて、ようやくバーディを奪うと、7番では左6メートルを流し込み、すぐさま立て直した。ひとつ落として迎えた12番では、ネイティブエリア→ガードバンカーと渡り歩いたが、“砂”から直接決めるチップインバーディ。キャディとのハイタッチで、反撃体制を整えていく。

だが、流れを変えるような一打がなかなか来ず、代わりに来たのはパーオンを逃した15番パー3のボギー。9番、18番ではそれぞれ3パットのボギーを喫していることが、少しもったいないと感じさせる。10年前は「69」のアンダースコアで滑り出したが、今回はオーバーから立て直しを図ることになる。

開幕前には「ティショットとグリーン周り」をキーポイントに挙げていた。ショートゲームのスコア貢献度は『+0.95』で47位だが、ティショットは『0』で85位。大きなスコアロスではないという結果になったものの、やはり、いい流れを生み出していくためには1打目が重要になってきそうだ。

首位とは7打差で、60位タイに設定される予選カットライン上での滑り出しになった。だが、見ているのはボーダーラインではないはず。10年前は初日の好発進からスコアを落としていったが、今回はここから調子を上げていきたい。(文・笠井あかり)

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