10mバーディ→9mイーグル 古江彩佳は終盤に底力「諦めずにやり切った」

上がり3ホールで巻き返して「70」(撮影/亀山泰宏)

◇米国女子◇マイヤーLPGAクラシック for Simply Give 初日(13日)◇ブライズフィールドCC(ミシガン州)◇6556yd(パー72)

イーブンパーで迎えた後半6番、古江彩佳の1Wショットは右ラフに飛んだ。右ドッグレッグのホールで目の前には木がかかり、ドローヒッターとしては下を通すしかない状況。花道まで転がした後にうまく寄せたが、パーパットを決めきれなかった。

伸ばし合いの展開で大きな出遅れを意味するオーバーパーもちらつく状況から、カムバックできるのが年間ポイントレース3位につける底力。7番(パー3)でピン下から10m超のバーディパットをねじ込んだ。「最後まで諦めず、うまく打ち切れた」。気持ちの強さを見せると、続く8番(パー5)でも見せ場を作った。

フォローの風が吹くパー5はこの日最も易しいホールだったが、右手前ピンの攻略は繊細にやり通した。引っ掛けたボールが風に乗ってしまえば、一気に奥まで達してバーディ奪取もおぼつかなくなる。迷った末に小さい番手の5UTでハードヒットし、狙い通りに運んだグリーン右手前からパターで9mを流し込むイーグルを決めた。

最終9番も微妙なパーパットをしのいで2アンダー「70」。首位と5打差の33位と悪くないポジションに踏みとどまった。「最後の3ホールはうまく集中してプレーできた」と巻き返しのフィニッシュにうなずく。

今週を含めて残り2戦で決まる8月「パリ五輪」の日本代表争いは、圏内にいても全く気が抜けない。「上位にも追いついていかないといけない。ビッグスコアも狙いながら頑張りたい」。終盤に見せた勢いを持って、2日目の猛チャージを期した。(ミシガン州ベルモント/亀山泰宏)

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