大瀬良がノーヒットノーランを達成した7日のロッテ戦。九回の守備に就いた若手野手も、経験したことがない重圧と闘っていた。そんな中、1人のベテランの大瀬良への声かけが場を和ませたという。「守っている野手が緊張しているんだから、しっかり投げろ」
声の主は一塁手の田中。2死から連続四球を与え、内野陣がマウンドに集まった時だった。遊撃を守っていた矢野は「広輔さんが言ってくれて、笑うことができた」と心遣いに感謝する。
試合後、田中に声かけの意図を確認すると、真面目な表情で「分からない。言いましたっけ?」。それだけ語って帰路に就いた背番号2は、どこか誇らしそうだった。