働く外国人が日本語スピーチ 諫早で初のコンテスト 「変だと思う日本」を流ちょうに指摘 長崎

金賞に輝いたエニさん(中央)ら上位入賞者=諫早市、高城会館

 長崎県諫早市高城町の高城会館で6日、日本で働く外国人による日本語スピーチコンテストがあり、インドネシア出身で夏吉睦福祉会(福岡県田川市)で働く技能実習生、エニ・ヌル・ライリさん(21)が最高賞の金賞に輝いた。
 技能実習生や特定技能外国人の受け入れに取り組む管理団体、九州アジアン産業支援協同組合(大村市、芦塚泰三代表理事)が組合員を対象に初めて開催。日本で働く外国人の日本語能力向上や、多文化共生の理解促進などが狙い。
 九州内の介護事業所などで働く、インドネシアとミャンマー出身の8人が、「私が変だと思う日本」をテーマに「自転車にはベルがついているのになぜ日本では鳴らしてはいけないのか」などと意見を発表。エニさんは流ちょうな日本語で、「日本人はなぜ麺を食べる時に音をたててすするのか? 麺は熱いまま食べるとおいしいので、空気と一緒に早く食べた方が良いと日本人は言うが、そうめんは熱くないと思う」と話し、会場を笑いの渦に包んだ。
 日本のアニメを見て独学で言葉を学び、1年前に来日したというエニさんは「金賞にびっくりしたがうれしい。今後も知らない日本語の勉強にチャレンジしたい」と笑顔を見せた。
 ことの海会(大村市)支援員の吉崎由華さん(52)は「皆とても日本語が上手。考えたこともないユニークな指摘が多く、ドキッとした」と話した。
 2位にはインドネシア出身で夏吉睦福祉会のサンギタ・マハラニさん、3位にはミャンマー出身でことの海会のハンニ・トーさんが選ばれた。

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