「小池さんに自民党が張り付くと無党派層が離れる」どうなる都知事選?伊藤惇夫さんに聞く

お笑いタレント、大竹まことが同世代や全世代の男女に向けてお送りしているラジオ番組『大竹まことゴールデンラジオ』(文化放送・毎週月〜金曜13:00~15:30) が6月14日に放送され、政治アナリストの伊藤惇夫氏が出演。パートナーで作家の室井佑月とともに、東京都知事選について伺った。

大竹「今日は伊藤さんが来たら、まず都知事選のことを聞きたいなと思っていたんですが、いかがですか?」

伊藤「だいたい役者が出そろった感じで、僕なりに言わせて頂くと、面白い知事選になったなっていう感じです。」

大竹「ああ、そうですか」

伊藤「蓮舫さんという、小池さんにとってはかなり警戒すべきライバルが飛び出してきたわけです。それに対して小池さんが、いろんな策を弄しているっていうのは、もう見え見えなんですよね。例えば、出馬の時期を遅らせると、その間に「小池さんは、いつ出馬するんだろう?」という報道が出るじゃないですか。それから、たしか告示の3日前ぐらいに住民税非課税世帯に1万円を配る、というのが始まるらしいんですよね。これなんかもう下手すると選挙対策じゃないの? という感じもします。(笑) ただ東京都って有権者だけでも約1100万人いますから、投票率が仮に50%だとしても550万人が票を入れるわけです。そのうちのかなりの部分は無党派層ですから、この人たちがどう考えるか。例えば、小池さんの三選を望む人もいれば、2回やればいいんじゃないのって思う人もいるかもしれない」

大竹「もう8年やってるわけですよね」

伊藤「それと今回の場合は、自民党があんまり表に出ないステルス作戦をやってるわけです。本当は小池さんに抱きつきたいんだけど、小池さんの方からすればここ一連の地方選挙で自民党が推薦した候補は全部負けてるんですよ。つまり、反自民の動きがものすごく活発化してるので、小池さんとしては、当初はおそらく自民党の推薦も念頭にあったのかもしれないんですが、それを断った。断ったのに、今度は自民党が勝手に「確認団体」というものを作ったんですね。これは一定の選挙運動ができるんですよ。なんでやったのかなと思ってよく考えてみたら、自民党は全く候補者を立てないで、裏で小池さんを支援する方法もあるんですけど、それだと、もし小池さんが勝った場合に「勝った」って言えないんですよ。自分の手柄にならないわけですよ」

大竹「なるほど」

伊藤「だから一定程度、運動したことを見せたいんだろうなと思います。だけど小池さんにとっては自民党が、蓮舫さんにとっては、はっきり言うと共産党が、べったり付かれると、無党派の票が離れる」

大竹「逃げちゃう」

室井「現職が強いって言われてるけど、こないだの東京15区の補選を見ると、小池さんの力も弱まってきてるんですか?」

伊藤「そうですね。一連の東京の中の補選や23区外の市長選挙では、八王子だけは小池さんが入ったんで自民党が勝ったんですけど、それ以外はほとんど負けてるんですね。小池さんの神通力も多少陰りが見えてるかなと言う感じはしますよね。だから、小池さんにとっての自民党、蓮舫さんにとっての共産党は、小さな親切大きなお世話みたいなところがあるんですよね。(笑)」

大竹「なるほど。でも一切するなとは言いづらいものがありますね」

伊藤「黙って支援してくれるのが一番いいはずなんですが、自民党も共産党も黙ってられないですね」

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