米国の次に来るのは?グローバルな投資チャンスを見つける世界の株価指数6選

株式投資において、アメリカの株価指数をチェックすることは重要です。前回はアメリカの株価指数についてお伝えしましたが、アメリカ以外の株価指数を追うことも同様に重要です。

グローバルな視点を持つことで、より包括的でバランスの取れた投資戦略を立てることができます。地域分散投資にもつながりますし、アメリカ以外の株価指数をチェックすることで、新たな投資機会を見つけることもできるのではないでしょうか。


【1】 日経平均株価(日経225)

日本経済新聞社が、東証プライムに上場する企業の中から業種などのバランスを考慮して選定した日本を代表する225社の平均株価です。「日経平均株価」「日経225」などと呼ばれることもあり、ニュースでまず報じられる株価指数といえば日経平均で、日本の株式市場の大きな動きを把握する際に見られる代表的な指標です。

日本経済全体の動向を反映することからアジア全体の経済動向を把握する一助ともなります。トヨタ自動車、ソニー、三菱UFJフィナンシャル・グループなど、日本を代表する企業が含まれます。価格加重平均のため株価の高い企業の影響が大きくなります。

日本株に投資をする場合は、東京証券取引所に上場する銘柄を対象として算出・公表されている株価指数であるTOPIXと、日本の中小型株の指数である東証グロース市場250指数か、JPX日経中小型株指数も合わせてチェックしておきたいところです。

【2】 FTSE100(Financial Times Stock Exchange 100 Index)

イギリスのロンドン証券取引所に上場している時価総額上位100社の株価を基に算出される指数です。HSBC、BP、ロイヤル・ダッチ・シェルなど、国際的に活動する企業が多く含まれます。イギリス国内だけでなく、グローバルに活動する企業が多いため、国際的な経済動向を反映します。時価総額加重平均で、時価総額の大きい企業が指数に与える影響が大きいです。

【3】 DAX(Deutscher Aktienindex)

ドイツのフランクフルト証券取引所に上場している時価総額上位30社の株価を基に算出される指数です。ドイツ経済だけでなく、ヨーロッパ全体の経済動向を示す指標ともなります。BMW、ダイムラー、シーメンス、アディダスなど、ドイツを代表する企業が含まれます。時価総額加重平均で大企業の動向が強く反映されます。

【4】 CAC40(Cotation Assistée en Continu 40 Index)

フランスのパリ証券取引所に上場している時価総額上位40社の株価を基に算出される指数です。エアバス、LVMH、ダノン、トタルなど、フランスの主要企業が含まれます。消費財や高級ブランドに注目する投資家の方は興味のある方も多いのではないでしょうか。また、フランス国内だけでなく、ヨーロッパ全体の経済動向を示すことが多いです。
時価総額加重平均で大企業の影響が大きい指数です。

【5】上海総合指数(SSE Composite Index)

中国の上海証券取引所に上場している全ての株式を対象とした中国経済の動向を反映する指数です。中国石油、中国銀行、アリババなど、中国の主要企業が含まれます。アジア全体の経済動向を把握する一助ともなります。

【6】 ハンセン指数(Hang Seng Index)

香港証券取引所に上場している主要な株価を基に算出される指数です。香港市場全体の動向を示す代表的な指数であり、香港経済や中国本土の影響も強く反映します。香港の大手企業だけでなく、中国本土の大手企業(H株)も多く含まれています。例えば、HSBC、テンセント、アリババ、チャイナモバイルなどがあります。香港企業だけでなく、中国本土企業の影響も大きいため、中国経済の動向も反映されます。ちなみに私たちを含む外国人投資家は、香港との取引所リンクを通じ上海や深圳に上場している株式に投資が可能です。

毎日チェックしたい株価指数リスト

最後に、まとめとして、毎日チェックするべき株価指数として、以下のリストをお勧めします。

【アメリカの指数】
1.S&P500:市場全体のトレンドを確認
2.ダウ平均:大手企業の動向を把握
3.ナスダック: ハイテク企業の動きをチェック(特にテクノロジー株に興味がある場合)
4.ラッセル2000:小型株の市場動向を確認(小型株に投資している場合)
5.SOX指数::半導体業界の動向を確認(半導体関連株に投資している場合)

【アメリカ以外の指数】
1.日経平均株価:日本市場の動向を知りたい場合にチェック
2.FTSE100:イギリス市場やグローバル企業の動向を把握したい場合にチェック
3.DAX:ドイツやヨーロッパの経済動向を知りたい場合にチェック
4.CAC40:フランス市場やヨーロッパ経済の指標としてチェック
5.上海総合指数:中国市場やアジア経済の動向を把握したい場合にチェック
6.ハンセン指数:香港市場全体の動向を把握

これらの指数を毎日チェックすることで、グローバルな視点から投資判断を行うことができます。各指数の特徴を理解し、自分の投資スタイルや目標に合わせて適切に活用することが、成功する投資の鍵です。

加えて今は金利が注目されているので、長期金利と言われるアメリカの10年債、日本の10年債、ドル円の値動き、米国と英国の商品取引所で取引されている先物取引価格から算出した商品先物指数のトムソン・ロイター・コアコモディティーCRB指数もチェックしておくと、全体の相場観が養われていくのではないかと思います。

私自身は、これらに加えてビットコイン、原油価格、ドルインデックスなどもチェックしています。また自分が保有している商品の価格も毎日定点観測しておくと良いと思います。

今回の記事が皆様の投資の一助になれば幸いです。最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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