地蔵院に伝わる歴史資料紹介 元禄時代の箱や絵図 三重・亀山

【展示した地蔵院伝来の歴史資料を紹介する本間事務局長=亀山市関町新所の地蔵院で】

 【亀山】三重県の亀山市観光協会は14日、同市関町新所の地蔵院(酒井崇雅住職)で、「関地蔵町と地蔵院」と題し、地蔵院伝来の歴史資料の展示を始めた。16日まで。午前10時―午後3時。地蔵院と市歴史博物館が協力。

 地蔵院は、地蔵堂と愛染堂、鐘楼堂の3棟が国の重要文化財に指定されている。平安時代、地蔵院周辺は交通の要衝として「関の地蔵宿」と呼ばれ、その呼び方は江戸時代に東海道「関宿」として整備されるまで続いた。また、愛染堂と鐘楼堂は、室町鎌倉の建築様式として、県下最古の建物という。

 展示は、地蔵院伝来の巻物を収納する箱と袋など元禄時代の歴史資料や、関地蔵町関係資料「絵図」といった実物資料や、パネルなど数十点。同博物館学芸員が解説するほか、酒井住職が地蔵院内を案内する。

 同協会の本間一也事務局長は「『しころぶき』と呼ばれる大屋根が特徴の本堂(地蔵堂)や、『愛染明王』が祀(まつ)られている愛染堂など、地蔵院の歴史に触れる機会になれば」と話していた。

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