「パーティーは終わり、二日酔いが襲ってきた」ドイツに大敗のスコットランド、現地記者も落胆「マイナス4点差は破滅のシナリオだ」

衝撃的な大敗を、現地記者も嘆いた。

EURO2024が開幕し、グループAでホスト国のドイツとスコットランドが対戦。5-1でドイツが完勝を収めた。

ドイツは最初から最後まで攻撃の手を緩めなかった。開始10分にフローリアン・ヴィルツが先制点を奪うと、19分にジャマル・ムシアラ、45+1分にカイ・ハバーツ、68分にニクラス・フュルクルク、90+3分にエムレ・ジャンがネットを揺らした。

スコットランドは87分に相手のオウンゴールで1点を返すのが精一杯だった。この結果に、英公共放送『BBC』スコットランドの主任スポーツ記者であるトム・イングリッシュも落胆したようだ。

「ファンが心から信じていた夢を、ヴィルツとムシアラが悪夢に変え始めた。タータン・アーミー(スコットランド代表サポーターの愛称)はパーティーだと思っていたようだが、そうではなかった」

ドイツの未来を担う2人の若きアタッカーに圧倒された。

「素晴らしいヴィルツは、アンソニー・ラルストンを翻弄。そして2点目。ハバーツがラルストンから逃げ切り、ムシアラのゴールをお膳立てした。

ドイツの2人組は、獲物を探して右から左へと移動した。3点目、4点目、5点目はその後に生まれたが、ヴィルツとムシアラが方針を決めた後、スコットランドが注力したのはダメージを最小限に抑えることであり、そのささやかな抵抗も実らなかった」

【動画】ドイツの至宝のゴールで幕が開く!ヴィルツの先制弾
スタートから大きくつまずいたスコットランド。イングリッシュ氏は「クラーク監督には、やるべき仕事が山ほどある。その山は、オーストリア国境近くのチームのトレーニング基地を見下ろすスキー場と同じくらい高い」と嘆息する。

「マイナス4点差は破滅のシナリオだ。クラークが頭の中で想像していた、あらゆる結果の100万倍も悪いことであるのは間違いない」

スコットランドの次の相手はスイスだ。記事では、「一夜にして弱いチームになることはないと、彼らは言うだろう。スコットランドの不調を喜び、得失点差に沸くスイスに対し、いかに力強く立ち向かっていくか、とも」と記し、「パーティーは終わり、二日酔いが襲ってきた。この二日酔いがどれだけ長引くかで、次の展開が決まる」と締めくくった。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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