県内最大8万キロワットを計画 茂木・東ノ宮カントリークラブにメガソーラー 都内事業者、2030年の稼働目指す

 茂木町木幡のゴルフ場「東ノ宮カントリークラブ(CC)」に大規模太陽光発電所(メガソーラー)の建設が計画されていることが14日までに分かった。出力は最大8万キロワット(80メガワット)と県内最大。事業主体の企業とゴルフ場との正式契約はまだだが、2028年の工事開始、30年の稼働を目指している。同日には同CCで県環境影響評価技術審査会が開かれ、専門知識を持つ委員らが環境配慮事項などについて話し合った。

 事業主体は、アジアやオセアニアで資産運用などを手がける「ピーエージー・リニューワブル合同会社」(東京都千代田区)。12年から太陽光発電事業にも参入し、全国でメガソーラーを建設している。

 同CCでの事業は敷地120~130ヘクタールに、最大で太陽光パネル20万2千枚を設置し発電するもの。総事業費は未定。親会社が変わるタイミングでゴルフ場も閉鎖される見込み。

 県によると、これまでの県内最大の発電は宇都宮市新里町にある発電所の6万6780キロワットだったが、それを抜くという。環境審査会では委員から「池の中の生態系もしっかり調べてもらいたい」「パネルの下の植生はどうなるか」などの意見や質問が挙がり、ピーエージー社の担当者らが回答した。

 来月下旬には茂木、益子両町の意見を踏まえた第2回の環境審査会が開かれ、8月には福田富一(ふくだとみかず)知事へ意見書が出される予定。並行してピーエージー社と同CC側の契約の話も進められていくという。

 同CCは1974年11月開場。27ホール。70~90年代にかけて青木功(あおきいさお)プロが「ドリームマッチ」と称し、グレグ・ノーマン(オーストラリア)らと対戦した県東の名門コースとして知られる。現在の会員数は約600人、従業員数は45人。中山俊介(なかやましゅんすけ)支配人は「契約前の話でゴルフ場側としては何も答えられることはない」と話した。

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