ルーキー吉澤柚月が初の予選通過 16試合目での“初任給”獲得で「泣きそうに」

昨年プロテストを合格したばかりのルーキー(撮影/中野義昌)

◇国内女子◇ニチレイレディス 2日目(15日)◇袖ヶ浦CC新袖コース(千葉)◇6621yd(パー72)◇晴れ(観衆4775人)

ようやくプロになって初めての賞金を獲得できそうだ。23年のプロテストに合格し、ルーキーシーズンを戦っている20歳の吉澤柚月は予選2日間を通算1アンダー27位で終えて初の予選通過を果たした。QTランク28位で前半戦の出場権を確保したが、開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」から出場15試合すべてで予選落ちを喫していた。

自信をもって試合に臨もうにも出ない結果。「ショットは悪くないのにだんだん結果が出ないから気持ちが沈んできちゃって。やっぱり沈んじゃうと成績もまた出なくなる。もうループにはまっちゃっていた」と苦しかった時期を振り返る。

「13番、14番あたりから緊張してきて思うように動かなかったことがずっとあって、きょうもそうなりかけた」。それでも、今週は地元千葉での一戦。多くの知り合いが応援に駆けつけてくれた。

カットラインから3打上で予選通過。ホールアウト後、少し安心した表情に(撮影/中野義昌)

「もうやるしかないって。お腹に力を入れてなんとか乗り切った」と15番で下り5mを沈め、渾身のバーディを奪取。17番(パー3)でティショットをバンカーに入れてボギーにしたものの、最終ホールはパーで締めて「泣きそうでした。泣かなかったけど。乗り越えた」と弾ける笑顔でホールアウトした。

最終順位で獲得賞金は決まるため、初任給がいくらになるかは最終日のスコア次第。「うれしいです。とりあえずもう上を目指して。いまはできるだけリランキングの順位を上に行けるように頑張りたい」。本大会にはアマチュア時代の2019年(同コース)にも出場しており、初めて出たプロの試合でもある。思い出深い場所で、壁をひとつ乗り越えた。(千葉県若葉区/石井操)

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