「出場権を取れたばかりで何とも言えないが…」バレー女子日本代表の眞鍋政義監督がパリ五輪選手選考の基本方針に言及【ネーションズリーグ女子】

パリ五輪出場を祝い、笑顔で写真に納まる日本の選手ら(撮影・中村太一)

◆バレーボール ネーションズリーグ女子福岡大会1次リーグ最終週 日本3―0セルビア(15日、北九州市西日本総合展示場)

パリ五輪確定後の初戦となった一戦で日本はセルビアに3―0(25―22、25―18、25―15)のストレートで快勝。8勝3敗となった。日本は1次リーグ7位以内に入り、20日からバンコクで行われる決勝大会に出場する。

試合後にはセレモニーが行われ、眞鍋政義監督は「2年半、パリ五輪の出場権を獲得するためにやってきた。スタッフ、選手、ファンの皆さまに感謝です。選手もほっとしていると思うが、あした(16日)は米国戦がある。まだ世界ランキングで5位に行ける可能性があるので全力を尽くしていく」と五輪本番の組み分けに影響する世界ランクの上昇を狙う。

試合後の記者会見では今後のメンバー先行にも言及した。パリ五輪は12人とリザーブ1人の計13人の陣容となる。眞鍋監督は「まだ出場権を取れたばかりで何とも言えないが、私一人で決められるわけではない。最終的にはスタッフといろいろ話してから」と前置きした上で「シンプルに最強のメンバー。12人にプラス1人、計13人のベストメンバーを」と話すにとどめた。

スタンドでは金色のスティックバルーンが揺れ、祝福の歓声が起こった。パリ五輪確定のセレモニーがセルビア戦後に行われ、主将の古賀紗理那(熊本県大津町出身)は「やったぜー」と笑みを見せ「チームみんなで勝ち取った出場」とうなずいた。

セレモニー前のコートでは主力が不在のセルビアを圧倒。第1セットこそ競り合ったが、以降は古賀やチーム最多17点の石川らが得点を量産だ。「私たちは一つ一つの試合を丁寧に成長しながら戦ってきている」と言葉通りの姿を示した。

常に高みを見据えている。だからこそ14日にパリが確定してもすぐに視線は先だった。「残り2戦の結果で世界ランキングが変わる」。五輪本大会の組分けに影響する世界ランクに言及できるエースの存在が、日本の推進力ともなっている。

相次いだ負傷を乗り越えて代表復帰し、レギュラーとして貢献した荒木彩花(久光)=福岡県大野城市出身=も思いは同じだ。「次の結果でランクも変わる。総力戦で勝ち切りたい」と本番もにらみながら16日は東京五輪女王の米国戦に挑む。(山田孝人)

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