中国遼代建築の至宝「奉国寺」を訪ねて

中国遼代建築の至宝「奉国寺」を訪ねて

 【新華社瀋陽6月15日】中国遼寧省錦州市義県にある奉国寺は千年の歴史を誇る古刹で、創建は遼の開泰9(1020)年にさかのぼる。中国に現存する遼代の三大寺院の一つで、中国古代から現代まで残る最も壮大な単層木造建築でもある。

 世界最大規模の彩色塑像群が保存されており、大雄殿の内部に進むと高さ9メートルの仏像7体が目の前に現れる。どの仏像も左右に2体ずつ脇侍菩薩が配され、計14体が向き合って立っている。

 大雄殿の内部には美しい彩色画も描かれている。義県文物局の王飛(おう・ひ)元局長は「遼代の彩色画の総面積は4千平方メートル以上あり、梁と内側の斗栱(ときょう、ますぐみ)に集中している。うち42枚が飛天図で、中国建築の彩色画史上非常に珍しい」と話す。

 奉国寺は1961年に全国重点文物保護単位(国宝・重要文化財)に指定され、2009年には国家4A級(上から2番目)観光地に認定された。12年には国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産暫定リストに記載された。(記者/崔師豪、丁非白)

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