【ソフトバンク】同率首位も…交流戦Vに執着なし「それが全てではない」 泰然自若で最終戦へ

逆転での交流戦Vが見えてきたソフトバンク・小久保監督(手前右)

これがパリーグ首位独走の余裕か。ソフトバンクは15日の阪神戦(みずほペイペイ)に6―2で勝利し、貯金を今季最多の23とした。2位・日本ハムとのゲーム差は9となり、交流戦の順位でも楽天に並び同率首位に躍り出た。

先発した東浜は前回登板の際に打球が直撃するアクシデントもあったが、この日はその影響を感じさせず、6回1失点の好投。打線も初回に近藤の9号3ランで先制すると、5回には笹川にプロ初アーチが飛び出すなど3点を奪い、危なげない試合運びで勝ち切った。

楽天が敗れたため、9度目の交流戦優勝に向けて大きく前進したホークス。16日の試合は優勝に直結する重要な一戦となるが、意外にも現場の雰囲気は冷静だ。

小久保監督は試合後「どうやったら優勝か知らないので。他力だと思っていたんで、よく分からないですけど。あとからコーチ陣に聞いてみます」と述べれば、倉野投手コーチも「こういう状況になったからには、勝ちたいのは当たり前」と前置きをした上で「交流戦の優勝が全てではない」と落ち着いた様子を見せた。

これだけ平静を保てているのは、あくまで4年ぶりのリーグ制覇に照準を合わせているからだ。7割近い勝率を残している現状を考えれば「何としても優勝して勢いをつける」必要もなく、戦い方にも余裕が出てくる。首位を独走するホークスが、自然体の姿勢で交流戦を制する可能性は十分だ。

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