「深刻な状態」浮上の兆し見えぬ西武の実状。2年連続の交流戦最下位“確定”に悲嘆止まず…

獅子が浮上のキッカケをまったく掴めない。

6月15日、プロ野球セ・パ交流戦で西武は本拠地で横浜DeNAと対戦し、0対4の完封負けを喫した。これで交流戦の通算成績は4勝13敗となり、2年連続の最下位が確定した。

パ・リーグの盟主として君臨した西武ライオンズが苦しんでいる。5月26日に松井稼頭央監督の休養が球団から電撃発表され、渡辺久信GMを監督代行に据える荒療治に出たが、負けが込み、浮上の兆しが見えない。この日も先発の高橋光成が2回に山本祐大に左越えソロを浴びると、3回には1死一、三塁で味方の野選で追加点を許し、5回にはルーキーの度会隆輝に適時打を打たれた。

大崩れはしないものの、打線の援護がなく、高橋は6回途中3失点(自責2)で降板した。チームも最後までDeNA先発・東克樹を攻略できず、屈辱のシャットアウト負け。昨シーズンまで3年連続二桁勝利を挙げているエース右腕は、これで開幕から9試合登板で勝ち星なしの7連敗となり、球団ワーストタイ記録を刻んでしまった。
投打が嚙み合わず、ペナントレースは19勝43敗で借金は「24」にまで膨らんでしまった西武。5月18日のソフトバンク戦で今季5度目の4連敗を喫し、球団史上最速となる自力優勝の可能性が消滅するなど、泥沼から抜け出せないチームの現状にSNS上では悲嘆の声が溢れかえっている。

「マジでどうにもならない」
「1勝したら4~5敗するペース。シーズン100敗も満更と思えない深刻な状態」
「もう誰が監督やっても変わらないくらいまで来てる」
「パ・リーグは西武がズバ抜けて強かった時代を知っている人間から見ると、今の現状は目を覆いたくなるほど悲しくなるね」
「投打含め、すべてが稚拙すぎる」
「主力打者がFAで移籍していったのに、これといった補強をしていないのだから、苦戦は覚悟の上なのでは」

11日の広島戦では、1点を追う9回2死二塁で一塁ゴロに倒れた源田壮亮が必死のヘッドスライディングを敢行するも、あと一歩及ばずゲームセット。敗戦後も頭を抱えたまま、なかなか起き上がれず、唇をかみしめた主将を好投した先発投手の今井達也が涙を拭いながら駆け寄り、ベンチに引き揚げる悲壮なレオ戦士の姿は野球ファンの胸を打った。

選手、そしてライオンズファンの悔しさは募るばかりである。

構成●THE DIGEST編集部

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