一度は焼失した優勝トロフィー/いまさら聞けない全米オープン(4)

「全米オープン」の優勝トロフィー (Jeff Haynes/USGA)

◇メジャー第3戦◇全米オープン 3日目(15日)◇パインハーストリゾート&CC パインハースト No.2(ノースカロライナ州)◇7548ヤード(パー70)

「全米オープン」の優勝者には金色のジャック・ニクラス・メダルと、銀色に輝く優勝トロフィーが贈られます。高さ約45㎝、幅約15㎝、重さは3.85kg。ふたの上には、翼を広げた勝利の女神・ビクトリアが月桂樹を掲げています。

台座部分には歴代チャンピオンの名前が刻まれており、優勝者は新たに自分の名前が加わる様子をその眼で見ることができます。フルネームだけでなく、イニシャルやニックネームでもOKだそうな。

「マスターズ」の優勝者が袖を通すグリーンジャケットと同様、全米オープンのトロフィーも優勝者は1年間しか保管できません。翌年大会を訪れたときに返すのが約束。もう一度持って帰るためには、再び勝つしかないのです。ただし、大きさが10%ほど小さいレプリカの購入は可能。本人と、所属するゴルフ場用の2つまでという条件があります。

トロフィーは第1回大会の1895年大会に初登場。ただし、現在受け継がれているものは当時のオリジナルと異なります。1946年大会で優勝したロイド・マングラムは地元シカゴのホームコースに持ち帰ったのですが、保管していたクラブハウスで発生した火災により焼失。翌47年から現在のトロフィーが使用されています。

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