山本由伸の「負傷者リスト入り」を指揮官が示唆。2回28球の緊急降板に地元メディアは悲鳴…“長期離脱”を言及も

想定外となる最悪の事態が起きた。

ロサンゼルス・ドジャースの山本由伸が現地6月15日に本拠地で行なわれたカンザスシティ・ロイヤルズ戦に先発したが、2回1安打無失点で降板。3回からはマイケル・グローブがマウンドに上がった。わずか28球での緊急降板に球団は「右上腕三頭筋の張り」と発表したが試合後、デーブ・ロバーツ監督は同投手の負傷者リスト(IL)入りを示唆した。

立ち上がりの山本は初回2死から四球を与えるも、次打者を三ゴロで打ち取り上々のスタートを切った。2回は2アウトから安打を許したがダイロン・ブランコを空振り三振に斬って取ったが、日本人右腕はどこか浮かない表情のままベンチに戻った。

その直後だ。山本と首脳陣が話す場面があり、ベンチとブルペンの動きが次第に慌ただしくなる。ドジャースの2回攻撃中にはマーク・プライアー投手コーチがロバーツ監督をベンチ裏に呼ぶなど、ただ事ではない事態が起きていることが米放送局『Fox Sports』の中継カメラに抜かれた。
日本人ルーキーの異変は明らかだった。この日の最速は初回に投じた95.9マイル(約154キロ)で、前回登板の敵地ニューヨーク・ヤンキース戦ではメジャー移籍後最速となる98.4マイル(約158キロ)をマークしたが、最速で4キロも下がった。ロイヤルズ戦で投じた13球の直球の平均は94.2マイル(約151.6キロ)と2キロほど遅く、リーグトップの破壊力を誇るヤンキース打線を手玉にとったキレも威力もなかった。

今季6勝を挙げる日本人右腕の一時離脱については、地元メディアから心配の声が上がっている。専門メディア『Dodgers Tailgate』によると、「ロバーツ監督によれば、ヨシノブ・ヤマモトは予防的な意味合いでIL入りするとのこと。明日、さらに検査を行なう」と報じており、今後の精密検査次第では長期離脱もありえるとのこと。重傷でないことを、まずは祈るばかりだ。

構成●THE DIGEST編集部

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