【ソフトバンク】近藤健介またも〝好投手狩り〟 阪神・才木から10号「自分のスイングができた」

7回、高めの球を豪快に仕留めたソフトバンク・近藤健介

交流戦優勝がかかっていたソフトバンクは16日の阪神戦(みずほペイペイ)に1―4で敗れた。ゲーム差なしで並んでいた楽天が勝利したため、9度目の交流戦制覇とはならなかったが、12勝6敗と6つの貯金を作り2位でフィニッシュした。

近藤健介外野手(30)がまた〝球界屈指〟の投手から本塁打を放ち、見せ場をつくった。この日の相手先発は才木。試合前まで7勝を挙げ、防御率1・19の成績を誇るセ・リーグ屈指の右腕だ。第1打席こそ三振に倒れたが、第2打席でフォークを拾い右前打。そして第3打席ではカウント3―1から高めの直球を完璧に捉えると、打球は右翼テラス席へ。才木からの一発は、自身初の2年連続2桁本塁打を決める10号ソロとなった。

15日には試合前まで26イニングで2点しか取られていなかったビーズリーから先制3ランを放つなど、好投手相手の一発が目立つ近藤。その傾向は今に始まった話ではない。

近藤が今季本塁打を記録した相手投手を見てみると、球界でも名の知れた好投手の名前が目立つ。2号2ランを放った日本ハム・山崎はリーグトップタイの6勝をマークしている好投手。3号2ランのオリックス・山下は昨年9勝を挙げた160キロ右腕、4号ソロのオリックス・宮城は言わずもがなのパリーグ屈指のサウスポーだ。試合を決める本塁打も多く、西武・松本からの6号2ランは8回逆転の一発、昨年最優秀中継ぎを獲得した広島・島内相手の8号2ランはサヨナラ弾となった。

近藤は12日のヤクルト戦で守備の際に右手を負傷しており、決して万全の状態とは言えない。それでも好投手から本塁打を打てるのは彼の揺るがない技術あってこそだ。才木からの一発には「しっかりと自分のスイングができた」と振り返った。

「交流戦は最低(勝率)5割というところで、優勝の可能性が出てきたことが想定外」と指揮官の予想を上回る戦いぶりを披露したホークス。4日間の休息の後、再開するリーグ戦でもこのまま独走するか。

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